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第6回 千葉市・おゆみ野の景観まちづくり            2004.9.1
今回取り上げるのは、千葉駅の南東8kmにある新しい街「おゆみ野」です。ちなみに、地名"おゆみ"の由来は古くは紀元300年頃にさかのぼります。
後述「モデル街区」に関しては、住まい手と都市再生機構および行政の思惑が初期段階より一致しており、三者が互いに協力し、ゆとりと統一感のある美しい住宅街を造っています。元々おゆみ野全域に存在した緑を極力残すように配慮したことも影響し、この環境にマッチした住宅を造ろうとの意識が自然に働いたようです。
都市再生機構の千葉・市原開発事務所長長野さんと安藤さんにお話を伺いました。


  

長野さんと安藤さん



  • おゆみ野駅南地区は,"まちづくりの担い手は住まい手"との考え方の下、住民参加の「モデル街区プロジェクト」により誕生した新しい街である。2002年春入居開始。
  • 実際に住む前から、みんなでつくる街の実現を目指し、まちづくりワークショップなるミーティングを5回開催した。関心が高く、毎回40~50人が参加。
  • 供給側の論理ではなく、居住希望者の意見を積極的に吸い上げたが、ここでの集約意見がその後のまちづくりのベースとなっている。
夏の道
  • 意見の中には、"統一感のある家並み"、"ゴミへの配慮"、"電柱のない街"、"花いっぱいの街路"、"塀のないオープンな家並み"、"ゆるやかにカーブする道路"等、景観に関するものが多数存在した。
  • 他方、コミュニティの大切さという、生活の質にかかわるソフト面の重要性も認識され、"住み続けたくなるまちづくり"というコンセプトも出された。
  • 結果は「豊かなコミュニティを育む」「緑豊かな美しいまちなみ形成」「安全・安心」「環境との共生」という、4つのテーマにまとめられた。
中の道
  • 4つのテーマは街の設計・施工に反映され、入居後発足した自治会の「まちづくり憲章」に取り入れられるとともに、より具体的なルールを定めた行政の「地区計画」「緑地協定」策定へとつながっていく。
  • 4つのテーマの精神は、モデル街区以外の地区にも受け継がれている。波及効果である。これから住もうと考えている人々にとっても、街の美しさが大きな決め手となると思われるが、実際に外部からの問い合わせもあるとのこと。
秋の道
  • 暮らしづくりワークショップも5回開催し、植栽の種類や維持管理方法、ゴミの出し方、門灯点灯時間、コミュニティ活動内容等、実際に生活する上での詳細なポイントについても入居前から議論した。
  • 議論から実践へ…。入居後、地区内公園の清掃、道路内植栽への施肥、ガーデニング等を自主的に実施、以降継続的に美化努力をしている。
  • 特に、庭は開放的である。遠目に見ると統一感があるものの、一軒一軒はそれぞれが個性的であり、競い合っているようにも見える。

モデル街区1
  • 供給側の都市再生機構は、まちづくりおよび暮らしづくりワークショップに関しても、コーディネーター的役割を担っており、美しい街並み形成に寄与している。ハウスメーカーの協力も少なからずあった。
  • 公道の一部を使用し、自分の庭から連続して同じ樹木を植える道路内植栽を実現。緑の広がりを感じることができる。市当局の寛大な措置によるユニークな試みでもある。
  • バリアフリーの観点から宅地との段差が生じるL字型側溝を廃し、代わりにやや低くした道路中央より排水するシステムも斬新。
モデル街区2

  • 行政サイドも街並みの維持に積極的に取り組んでいる。
  • 「地区計画」はモデル街区以外にも広がり、現在8地区が対象。壁面位置、屋根の形、外壁を有する車庫の制限等を設定している。
  • 「緑地協定」では宅地内で推奨する樹木の種類を定め、フェンスは透視可能なものに限定、さらに高さ制限を設けている。地区計画、緑地協定とも法的効力を有する。
  • まだ若い街ではあるが、10年もすれば各家庭の樹木も育ち、より落ち着きのある雰囲気を醸し出すものと思われる…。(太田正美)

モデル街区3
    


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