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団塊のツアーとは
 

 1. 団塊世代とは何か

2. ノスタルジー

3. スローライフ

4. 学習するツアー

5.夫婦単位

6. 健康力向上

7. 景観・まち並みを楽しむ

8. アクティブ

9. 社会貢献意識

10. ロングステイ

11.Quality of Life

12.本物志向

13.インターネット

14.環境問題

15.田舎を見直す

16.明確なツアーテーマ

17.新しいもの好き

18.蘊蓄(うんちく)の旅

19. 感動を味わう

20. アンチエイジング







第17回 新しいもの好き
                                                       2006.11.20             

① 団塊世代は新しいもの好き

団塊世代、特に男性は新しいもの好きのようである。新しいものを受け入れる柔軟性に富み、年令とは関係なく新しいライフスタイルを追い求めている者が少なからず存在する。
㈱大広が実施した「団塊シニア調査レポート(2006.7)」によれば、戦中生まれの世代と比較し、団塊世代の男性には新しいもの好きの傾向がハッキリと浮かび上がっている。「新製品に興味・関心がある」と回答した団塊男性は約半数の45.5%に及び、先輩世代男性の25.0%を圧倒している。
「いままでと違うやり方をいろいろと試す」「人があまり持っていないものを買いたい」とする団塊男性も多い。「新しい科学や技術についてでき
るだけ知っておきたい」「ファッションでも注目されたい」等々、とにかく新しいものに対する欲求には相当強いものがある。これまでのシニアに対するイメージとは大きく異なる。

同じ団塊世代でも女性はやや堅実であり、「古いもののよさも見直す」とか「ものを大事にする」などの考え方が主流のようである。男女の差だけでなく、団塊世代には革新性と保守性が混在するのかもしれない。男性陣も決して古いものに対する理解がない訳ではなく、それも認めた上でさらに新しいものを身近に置こうとしているのではないか。

顧みれば団塊世代の新しいもの好きは今に始まったことではなく、若い時代においても新しいものには飛びついたものである。当時の「新しいもの」はともすると「アメリカ文化」と同義語でもあった。アメリカの生活様式、文化、アイビーファッション、音楽、食のスタイルなどをTV、ラジオ、雑誌を通じて知り、何とか自分たちの生活にも取り入れようと試みた。
団塊世代にとっての当時の新しい刺激は、アメリカからのものがほとんどであり、結果としてこれらを競うように取り入れたことの功罪はある。経験を積み、年令を重ねてきた現時点での「新しいもの好き」はもう少し思慮深いものであり、当時のそれとは性質が異なるものと考えられる。

② 好奇心は旺盛

対象の変化はあるものの、団塊世代の新しいものに対する好奇心は衰えを見せていない。いつまでも最先端のものに触れていたいとの気持ちを強く持っていると同時に、話題の場所や評判の場所に早く行きたいとの願望が常にある。
話題の新スポットはインターネットなどから情報を入手しており、例えば首都圏では、六本木ヒルズ、表参道ヒルズや横浜ベイクォーターの新しいショップ、レストランにはすでに出かけているのではないか。より身近なところでは、コンビニにもこまめに足を運んで最新の売れ筋商品をチェックし、スターバックスでは新発売のラテを注文しているのではないか。このような行動に対し抵抗がないのも団塊世代の特徴かもしれない。

新・三種の神器と言われているようであるが、デジタルカメラ、大型フラットTV、DVDレコーダーにも目がなく、常時最新の情報を入手するとともに購入のタイミングを図っている。これらの新しい機器を使いこなす能力も意欲も団塊世代(特に男性)にはある。携帯電話も新しい機種を選好し、男性はゴルフのアポイントメント、女性はランチの待ち合わせなどにメール機能を活用している。
このような新しいものに対する旺盛な好奇心は、「旅」にも向けられることになると考えられる。

③ 新発見・新体験の旅へ

今春就航した豪華船、飛鳥2、ぱしふぃっくびいなす、にっぽん丸による世界一周クルーズはいずれも人気が高く2007年分はすでに満室状態、大阪・札幌間の寝台特急トワイライトエクスプレスも売り切れの列車が続出している(2006.9.11毎日新聞)とのことである。これまで行きづらかったチェコ、ハンガリーなど中欧諸国へのツアーも設定され始めている。
新発見・新体験の旅を好む層が増えているが、今後これらの需要をさらに活発化させていくのは、新しい旅への願望がひときわ強い団塊世代ではないだろうか。

2006年、ユネスコは新たに18物件を世界遺産に指定した。これらの新世界遺産指定地域に、他人に先駆け行ってみるのはどうか…。
ドイツ・ミュンヘンの北約100kmにあるドナウ河畔の古都レーゲンスブルグ。1,400もの歴史的建造物があるが、戦災をほとんど受けておらず、13世紀の建物を中心とした中世のまち並みが残存している。商業・交通の要衝として繁栄した。
歴史地区としてはイタリアのジェノバも世界遺産に指定された。ニューストリートに沿ってルネッサンスおよびバロック調の建物が並んでいる。
イギリス南西部のコーンウォールと西デボンには、18~19世紀に栄えた銅や錫の鉱山跡が海岸沿いに残されているが、周囲の景観と合わせ文化遺産になった。当地区の採掘技術はかつて世界最高水準にあり、19世紀初頭には世界の2/3の銅を産出していた。

メキシコ中部のテキーラ。その名が示すように16世紀よりのテキーラ酒の産地であるが、原料である青リュウゼツランの広大な景観とテキーラ酒醸造工場群が世界遺産である。この地の緯度や気候が青リュウゼツラン成育に丁度よいようだ。
自然遺産は2ヵ所だけであるが、その中の1つ、コロンビアのマルペロ動植物保護区は、沖合約500kmの太平洋に浮かぶ島々と周辺海域である。漁獲禁止区域となっており漁船は近付けない。各種のサメ、大型のハタ、マンタや絶滅危惧種を含めた海洋生物が生息しており貴重な海域となっている。

もう少し気軽に新しいものと旅先で触れることも可能である。国内では、例えば、現在人気スポットとなっている旭山動物園に行ってみる。
海外での話題のスポットとしては、ニューヨークのロックフェラーセンターに昨年秋20年ぶりにリニューアルオープンした展望台 "Top of the Rock" がある。晴れた日には100km先まで見渡せる360度のパノラマを、260mの高さから満喫する。Web上でスカイシャトルエレベーターのチケットを事前購入できる。同じニューヨークでもう1ヵ所話題となっているのはマリオットホテル46階の 回転レストラン "Top of the View"。回転するレストランは当地ではここだけとか。

ラスベガスでは話題のショッピングモール "The Forum Shops" が2004年秋に完成している。隣のシーザーズパレスのカジノで団塊男性が熱中している間、団塊女性が一日中楽しめるスポットかもしれない。高級ブランド店を中心に約160店舗が軒を並べているとのこと。
ロンドンでは "London Eye" が新しいシンボルとなっているようだ。テムズ河畔に造られた高さ135mの巨大観覧車であり、一台に25人が乗れる冷暖房完備の大型ガラス製カプセルが30分で一周する。
パリにも地元の人々に最近評判のカフェ&バーエリアが出現したようである…。このような新しい場所に対し、団塊世代は興味津々なのではないか。(太田正美)
                                 

<参考資料>
「団塊シニア調査レポート」(㈱大広web)
「UNESCO World Heritage」(web)

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