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インターンシップ玉川大学生による調査・報告

日航財団は、8月、インターンシップ(企業研修)として、玉川大学観光経営学科の2年生、塩井理香さん、笠谷奈津子さんを迎え、同じく財団で研修中の中国の高さん(Miss Gao TingTing 北京外国語大学4年生)、韓国の朴さん(Miss Park SunHee 梨花女子大学4年生)とともに、日中韓合同観光調査を実施しました。

 この調査は、塩井さん、笠谷さんが、中国、韓国の人々に興味を抱いてもらえそうな東京おすすめコースを企画、中国・韓国の研修生とともにコースをまわり、観光スポットを分析するという試みです。今回、2人の調査レポートを紹介いたします。

 選ばれたスポットは、浅草、谷根千(谷中、根津、千駄木)、六本木。玉川大生が受けた印象と、中国、韓国の大学生との差はどうだったのでしょうか?中国・韓国研修生の調査レポート(ツーリズム  研修生のみた日本の観光地 浅草・谷根千・六本木)と併せて、ご一読戴ければ幸いです。


実施日 2008年8月20日、27日
ルート 20日  日の出桟橋-浅草-谷根千
    27日  国立新美術館-東京ミッドタウン-六本木ヒルズ
インターン学生  
  玉川大学経営学部観光経営学科 塩井 理香 『日本の魅力~古いものと新しいものとの混合』
  玉川大学経営学部観光経営学科 笠谷 奈津子 『日本の魅力の再発見』

日本の魅力~古いものと新しいものとの混合

玉川大学経営学部観光経営学科 塩井 理香


 日本の良さは「古いものと新しいものとの混合」という話を外国の方から聞いたことがある。それが確かなのかを確認するために今回、私たちは、日航財団研修生、中国の高さん、韓国の朴さんと、浅草と谷根千(谷中、根津、千駄木)そして、六本木を調査することに決めた。


浅草・谷根千(谷中、根津、千駄木)

 誰もが1度は訪れたことがある下町の代表、浅草は観光のイメージが強いけれど、それだけではなく少し足を延ばせば昭和の香りを感じられる昔懐かしい風景を楽しむことができる。また、都会暮らしでは人との交流が失われつつあるが、この街ではあちらこちらから威勢の良い声が響き、足を止めるほどに街の人々との触れ合いを直接感じることができる。浅草とは一味違う落ち着いた雰囲気漂う谷根千は、まだ観光スポットとはいえないが、昔ながらの街並みや生活がそのまま残っている下町で、賑やかではないし利便性が高いというわけではないが、なぜかほっと安心することができる町である。今回私たちは、そんな活気溢れる明るい浅草と下町に流れる独特の雰囲気をもつ谷根千を訪問し、昔ながらの日本らしさが外国人観光客に受け入れられるかを調査することにした。

 まず、私達はお台場から出発する船、「ヒミコ」に乗って川から下町の景色を眺め、川を跨ぐ13の様々な橋を堪能し、涼しい風に吹かれながら浅草へ向かうプランをたてた。

 しかし、前日に水上バス乗り場の下見を怠っていたため、思わぬアクシデントが起こった。船の時間があわず、急遽お台場から少し離れた日の出桟橋から「竜馬」という船で浅草まで向かうことになったのだ。私たち4人は一番後ろに座った。するとすぐ目についたのは川に浮かぶいくつかのゴミ。日本人の私でもそのようなものをみると嫌な気分になるのだから、もちろん高さん、朴さんもそのことには気づいた様子で不快に思ったに違いない。観光スポットにするためには、目の行き届く場所は徹底して清掃しなければならないと思った。

 マイナス面も見受けられたが、アナウンスが日本語や英語だけでなく、中国語や韓国語でも流れていたことは両国の観光客にとても喜ばれるに違いないとおもった。

 船から眺める景色は、陸の上から見る景色と違い、右手には近代的な高層ビルが立ち並び、左手には日常生活を垣間見ることができた。高さんはこの風景が日本らしくて良いと感じたという。やはり、「古いものと新しいものとの混合」は外国の方々から見て新鮮であり、喜ばれるのだと改めて実感することができた。

 浅草に到着すると、雷門を通り浅草寺へ向かった。浅草は平日であるにも拘わらず外国人観光客で賑わっており、特に中国や韓国からの観光客が多かったように感じられた。仲見世では刀や着物、ひょっとこやおかめの面が売られており、日本らしさを感じることができたと思う。高さん、朴さんもとても興味深い様子であった。現代では生活がより豊かになる一方で、様々なものが凄まじい早さで新しくなってきているが、このように「変わらないもの、変えないもの」も大事にしていかなければならないと思った。

 浅草寺ではおみくじを引き、私たち玉大生はお参りをしたが、高さん、朴さんはお参りをしなかった。日本人は宗教を深く考えてはおらず、寺や神社ではお参りをすることが習慣になっているが、中国や韓国では自分の宗教を持っていたり、無宗教であったりしてもお参りはしないということに私は少し驚いた。私たちは見た目は似ているし、近い存在の中国と韓国であるが、考え方や習慣の違いが多々あり面白いと思った。また、お寺は中国にもあるので、あまり興味はないのかと思っていたが、高さんは中国から日本に伝わるまでに変化した形を見ることができ、とても興味深く、日本らしいと感じたそうだ。

 昼食は浅草名物である江戸もんじゃ焼きやお好み焼きを食べたが、テレビでも放送されたことがある店であるため、多くの客で賑わっていた。もんじゃ焼もお好み焼きも美味しくいただくことができた。ただ、混んでいたこともあり少し不親切に感じられる点がいくつかあった。私たちはもんじゃ焼やお好み焼きを作ったことがあるので、お店の人に作ってもらったり教えてもらったりする必要はないが、いきなり具の入ったボールを渡されたら何も知らない外国人観光客はどう思うだろうか。混んでいるにしても「よろしければ作りましょうか?」の一言がなければならないと思う。今の時代、美味しい料理を提供することは当たり前であり、その上でおもてなしの心であるホスピタリティ精神を欠かすことはできない。小さな気配りがリピーターを増やす秘訣だと考えられる。それが、外国人観光客であればその店にとっても私たち日本人にとっても嬉しいことではないだろうか。

 店を出て観光バス「めぐりん」に乗ること30分、浅草から谷根千へ向かった。谷根千では、まず昔ながらの駄菓子屋へ足を運んだ。そこで高さん、朴さんが写真を撮っていると、迷惑だった様子で「困った客がいる」と言われたため店を後にした。私たち玉大生は、2人に昔ながらの店や下町の人々の「あたたさか」に触れて欲しかったのだが、そのような体験ができなかったことを少し残念に感じた。観光客になれていないお店のようだったので、迷惑をかけて申し訳なかったとおもいつつ、観光客が増えるかもしれないので、これから、気配りをしてもらえるといいなとおもった。

 次に、団子坂を登るとみえてくる日本で最初にできたという「あめ細工」のお店を訪問した。店主の話によると料理の勉強をするためイタリアに渡ったが、そこでは自国を誇りに思う人が多く、自分が日本について何もいえないことを恥ずかしく思ったそうだ。そして帰国後、日本の伝統である「あめ細工」を始めたとのこと。私はその話を聞き、少し共感できるような気がした。きっと私も外国で「日本の良さは何?」と聞かれたら、すぐには答えられないと思うし、私たちは日本人であるにも関わらず、日本を知らないことが多い様に感じられる。高さん、朴さんに日本のことを聞かれても、答えられないことが多々あり、世界を知る前に自国のことをもっと知らなければと考えさせられた。

 最後に根津神社でお参りをして今回の観光調査は終了した。私は、谷根千は浅草とは違い落ち着いた情緒ある街でとても好印象を持ったが、高さん、朴さんは、グループ向きではなく、個人向きと感じたそうだ。確かに谷根千は店が個々にあるため、観光はしにくく特に何か名物があるわけではないし、短い滞在期間に谷根千を観光するのはもったいないと感じてしまうかもしれない。しかし、東京を知り尽くした人には、昔ながらの街並みや、生活がそのまま残っている下町はなぜかほっとすることができる。まだまだ私たちの知らない谷根千はとても魅力的に感じられた。今度、谷根千を訪問するときは、別のルートで回ってみたいと思う。

 今回の浅草・谷根千観光は、外国人観光客からみてどのような印象を受けるのか話し合ったが、浅草は中国や韓国の人には、大変おもしろいスポットとの結論。特に韓国には商店街がないそうで、仲見世が魅力的に感じられたそうだ。また、浅草寺は中国にはお寺は多数あるが、中国とは少し違うものがあり日本らしさを感じることができたという。一方、谷根千は個人で日本を感じるには最適だが、グループ向きではないという結果になった。

 また改善点としては、水上バスの利用時間を夜まで延ばすべきという意見が挙げられた。そして、水辺周辺の清掃も必要である。


六本木

 次に、日を改め、新しい日本の良さを知ってもらうために、今流行の最先端エリアとして、人々が注目を寄せている六本木を調査した。六本木は、東京ミッドタウンを始め、大規模な再開発が進み新たな盛り上がりをみせており、国立新美術館などアートスポットからナイトスポットまで充実していて、老若男女問わず連日多くの人々で賑わっている。今回、そんな東京の有名観光スポットである六本木が、今後も外国人観光客に喜ばれるのかを調査することにした。

 まず、乃木坂に集合して国立新美術館へ向かった。国内最大級のスペースを持つこの国立新美術館では1~3階までどこにいてもアートが楽しめる。現在、世界でも屈指のコレクションを有するウィーン美術史美術館より静止画を中心に作品75点を展示している。ウィーン美術史美術館は、これまでハプスブルク家のコレクションを数多く紹介してきたが、今回「静物画」というジャンルに絞って、日本で紹介するのは初めてということもあり私は楽しみにしていた。

 美術館の中に入ると、音声ガイドがあり外国人観光客にも優しい工夫が施されてあり、展示物を見学しやすいように第1部から第4部に分けられていた。私が一番印象に残った作品は、『静物:虚栄(ヴァニタス)』である。この作品をみて、美しい静物や人物がまさにそこに存在しているような印象を受けた。富や名声がどんなにあろうとも誰にでも命には限りがあり、死んでから何も残らないという人の虚しさや儚さを示すヴァニタス画だそうで、この絵にも髑髏や貴金属類と寓意に満ち溢れたものが満載されているが、天使の存在がこの絵に独特の雰囲気をもたらしているのが印象的であった。そして、すべての作品において果物や金属製品の透明感と光沢の表現が素晴らしく、ウィーン文化の奥深さを連想させた。

 また、国立新美術館を設計したのはあの有名な故黒川紀章氏であるため、外観が見る角度や時間帯によって刻々と姿が変わる建物はとても素晴らしいものであった。内部は空間を贅沢に使ってあり、どこを見渡しても広大で1つ1つの展示空間までもがアートで出来ていることに驚いた。朴さんがいうには、韓国人の若者は美術館が好きで、日本に観光にきた際には、この美術館はおすすめとのことであった。国立新美術館は、時期ごとに展示される作品が違うため何度訪れても飽きないと思われる。

 次に、2007年にオープンしたばかりで、注目を浴びている東京ミッドタウンへ足を運んだ。東京ミッドタウンは、広大な自然と6つの建物からなる新しいスタイルの複合都市であり、様々なショップやレストラン、ホテル、美術館などの施設が集まっている。今回、私たちは、フードコートで食事をとることにしたが、タイ料理に中華、日本食、イタリアン、スペイン料理など他のフードコートよりも料理の数が充実しているように感じられた。国によって味覚は違うので、自分の好きなものを美味しく食べることができるフードコートで、外国人観光客と食事をするのも良いかも知れない。東京ミッドタウンのメインショッピングエリアである「ガレリア」は、様々なジャンルのショップが集まり、美味しいスイーツも楽しむことができるので、日本人にも外国人観光客にも喜ばれるスポットである。また、お洒落な雑貨や家具を多く取りそろえているお店が多数あるので、高さん、朴さんも喜んでいたように感じられた。

 最後にアートとインテリジェントが融合した都市空間を演出する六本木ヒルズへ向かった。六本木ヒルズは、美術館や映画館をはじめ、ショッピングやグルメなど様々な楽しみ方ができる。また、一番目につく蜘蛛のオブジェ「ママン」は、今や六本木ヒルズのランドマーク的存在であり、多くの人々の記憶に残る迫力のある作品である。巨大な蜘蛛の姿は、一見グロテスクにも見えるが大きな包容力を感じさせ、世界中の人々が集まりそれぞれの情報を提供する場であることを意味しているようだ。その意味に相応しいくらい、連日多くの外国人観光客を六本木ヒルズでは目にする。そのため、六本木ヒルズのガイドブックは日本語や英語だけでなく、中国語、韓国語と取り揃えてあった。また、中国大使館が近くにあるため、建物のほとんどが中華料理の店になっていることに、高さんは驚いた様子であった。今回六本木ヒルズを訪れて思ったことは、東京ミッドタウンに比べて年齢層が高いことである。品物の物価が高いため、年齢層の高い女性には喜ばれるショッピングエリアかも知れない。

 六本木観光を終えて、今後も六本木は観光地として外国人観光客に喜ばれるか、また六本木の良さについて話し合った結果、中国と韓国のマーケットには受け入れられるということであった。特に良かったのは、六本木には多くの美術館があるということである。また、東京ミッドタウンにしても六本木ヒルズにしても、食べ物が美味しいということは、観光スポットとして何よりも大事なことだといえる。最後に高さん、朴さんに「もし、3泊4日で日本に観光に来るとしたら、浅草と六本木に行きたいと思いますか?」と質問したところ、2人とも行きたいと答えてくれた。


 2日間を通して、日本の良さは昔ながらの日本と、現代の日本が混合している町にあるということがわかった。また、日本人のサービスの良さも2人は満足している様子であった。観光では、景観の素晴らしさや食べ物の美味しさはもちろんのことであるが、それ以上に思い出に残ることは人の温かさかも知れない。言葉以外にも文化や風習が異なる分、より一層気配り、心配りが大切になってくるが、現在の日本人は外国人観光客がいたら話しかけられても英語が話せないという不安な気持ちがあるため、そういった消極的な日本人の性格が逆に外国人を不安にさせている。そしてもう1つマイナス面として、日本人は自分たち自身のことを知らないことが多いため伝える術がないということが挙げられる。私たち一般市民の1人1人が意識と態度を変えて、外国人の日本人に対する親しみやすさを向上させる努力や、日本についてもっと知り、ホスピタリティ精神を大事にすることが大切であると考えられる。そうすることで、一度訪れた外国人観光客がリピーターになり「もう一度日本に行きたい」と思ってくれることだろう。


以上



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日本の魅力の再発見

玉川大学経営学部観光経営学科 笠谷 奈津子


 今回、中国の高さん・韓国の朴さん、そして日本人学生2人で、海外よりの観光客に喜ばれる観光スポットという視点から、国別・世代別の嗜好も考慮し、日本の魅力を再発見することを目的に観光調査を行った。普段自分たちも観光目的で訪れている場所を別の角度から見、新たな魅力や改善点を発見することが出来れば良いと思う。


浅草、谷根千(谷中、根津、千駄木)

 第一回は、昔の日本を知るため、下町観光の代表である浅草、まだ観光スポットとしては確立されていないが下町の魅力あふれる谷根千、この二つの地域を選んだ。浅草には、都内最古の浅草寺や日本最古の花やしき遊園地があり、観光地というイメージが強いが、少し路地に入ると、古い家屋や昔ながらの屋台が並び、懐かしい風景を見ることができる。

 また、谷根千は観光地というイメージは薄いものの、駄菓子屋や煎餅屋など、あらゆる所に昭和の香りを感じられる店がある。同じ下町ではあるが、それぞれ違う魅力を持つこの二つの地域で、これからのインバウンド(訪日外客誘致)に向けて可能性をさぐった。


 まず初めに、水上バスに乗って浅草へ向かった。水上バス乗り場である日の出桟橋周辺は、お台場とは違い、数多くの工場が建っていた。桟橋近くの水面には、ゴミがめだち、外国人観光客には、汚い印象が残りそうに思えた。

 水上バスで隅田川を上っていくと、勝鬨橋をはじめ13もの橋があり、陸から見るのとは一風変わった景色を楽しめる。その風景は情緒があり、高層ビルや生活感あふれる住宅もみることができ、外国人観光客には興味深いものとおもわれる。又、水上バスでは中国語・韓国語・英語・日本語での案内アナウンスなど、案内体制もしっかりしており、観光の移動手段としておすすめである。

 しかし、水面のゴミや、橋をくぐった際には橋の下の汚れが見えたり、観光面で、手がいき届いていないと感じられる部分があった。夜の水上バスなら、汚い部分も見えにくく、また違った景観を楽しむことができ、新たな魅力が発見できると思った。

 次に、浅草を調査した。浅草寺に続く仲見世通りでは、多くの外国人観光客が日本の伝統文化に興味を抱き、満喫しているように思われた。特にアジアからの観光客が多く、また、家族連れが多かった。日本の特徴でもある長い商店街のこの通りは、日本の伝統文化が詰まっており、外国人観光客にとって大変魅力のある場所であると確信した。仲見世は多くの日本人も観光に訪れる場所であり、高層ビルや輸入品に囲まれた現代の若者が、日本を知るにも絶好の場所になっていた。

 浅草寺では、おみくじを引き、頭が良くなると言われている煙を頭にかけ、お参りをした。日本人にとって、これは特に信仰心で行っている訳でもなく、一種の習慣であるが、外国人観光客にとっては、とても面白い光景であるようだ。日本でも正式なやり方を知っている者は少なく、願掛けのような意味で行っているが、外国人観光客にとってはこのような習慣がないため、日本人には、当たり前のことが日本の伝統とおもわれている。

 また、お寺は、元は中国のものだったが、今では日本の歴史的な意味を持つ重要な文化財になっている。しかし、このことを外国人観光客に説明する以前に、日本人自身が自国の文化を知らなすぎるとおもった。日本人が自国のことを十分に知り、外国人に説明し魅力を感じてもらうことが出来れば、外客を増やすことが可能になるだろう。

 どのような国に行きたいかと尋ねられれば、やはり、治安が良いところ、ガイドがしっかりしているところなどが挙げられる。しかし日本は、親近感では下位に位置し、英語の表示やコミュニケーション力が不十分であり、日本人の特徴でもある保守的・謙虚さが自信を持って外国人を案内出来ないことに繋がっている。日本には独自の魅力がたくさんあるが、外国人からは理解されにくいのが現状である。つまり、前述のとおり日本人が母国のことをもっとよく知り、英語のレベルを上げ、そしてグローバルな考え方が出来るようになることが必要である。これらが改善されれば、一度来た外国人観光客がリピーターになってくれるかもしれない。政府がインバウンド政策を行っているが、政府だけでなく一般市民が努力することで、外客を増やすことが可能になると思う。

 浅草には、甘味処など和風の食事処が多いが、路地裏のお店で、日本の伝統的な食事であるお好み焼き・もんじゃ焼きを食べた。この店は観光客が入りやすい場所、外観であった。テレビでも紹介された有名なお店で、これが日本のお好み焼き・もんじゃ焼きの味と思われても安心できる味であった。

 しかし、自分で作らなければならないため、初めての人・外国人観光客が作ることは不可能。作り方の説明もなく、説明書きも日本語のみで、また、お店に入るまでの並び方やメニューの表示もない。日本語が出来ない人には全く分からない。そのままの日本のお店であることも大事なことだが、外国人観光客への気配りがあれば、より多くの方に、日本の伝統の素晴らしい味を楽しんでもらえるのにと思った。

 その後、東西めぐりんバスという浅草周辺を走っている観光バスに乗り、谷根千に向かった。観光地ならではのユニークな形のバスであり、運賃も格安で、アナウンスも日本語と英語で流れており、外国人観光客には、とても便利なバスである。


 谷根千ではまず駄菓子屋に行った。私は勝手に、下町のおばあちゃんと仲良く話せるというイメージを持っていたのだが、写真をとっていたら、迷惑そうだった。外国人観光客にとって、駄菓子屋というものは昔懐かしいのものではなく、日本の新しい魅力の発見であり、地元の人とのふれあいも楽しみの一つだと思うので、もっと気さくに話ができれば良かったと、残念に感じた。

 次に昔ながらの煎餅屋に行ったが、そこも、同じようだった。谷根千はいわゆる「観光地」とは違うのかもしれないが、観光で訪れる人も多いし、下町の人情に触れたい人も多いと思う。地域のお店としては、迷惑な話かもしれないが、そのような流れの中で、観光客へのホスピタリティにも関心を持ってほしいと思った。

 その後、団子坂上にある8月にオープンしたばかりのあめ細工のお店に行った。そのお店は、あめ細工では日本で初めてのお店で、屋台やテレビであめ細工を見ることはできるものの、実演を見ることができるのは日本でここだけ。お客がリクエストしたものを作ってくれる。そこでは店主とおしゃべりをしながら楽しい時間を過ごすことが出来た。ご自身の経歴からあめ細工のやり方まで親切に教えて頂き、私たちのことも気軽に聞いて下さり、交流を深めることが出来た。

 お店を後に、徒歩で根津神社に行った。そこで感じたことは、もっと根津神社について調べ、知ってから来るべきであったということだ。ここは何のための神社なのか、なぜお参りをするのか、これは何なのか、日本の習慣を知らない外国人にとって、多くの疑問が湧き出てくるところであり、日本の文化を知ってもらうべき場所であるのに、知識がないと、尋ねられたとき、何も言うことが出来ないからだ。

 神社には多くの鳥居が繋がって建っているところがあり、私たち日本人はこのようなところを初めて見たので興奮したが、外国人は、説明がないとあまり魅力的とは思わないかもしれない。高さん、朴さんの反応は今ひとつだった。

 根津神社は、池に魚がいたり、地元の人が散歩をしていたりと公園の風景が広がっていた。浅草寺とは情緒の違いがあり興味深かった。最後に、手作りの金太郎あめを売っているお店に寄り、帰宅した。

 谷根千は、古い家屋と新しい家屋が混在しているため、観光スポットというよりもぶらりと散策する土地という印象が残った。しかし、もっと谷根千のことを知り昔ながらの家屋や銭湯を見学するプランであったならば、外国人観光客にも喜ばれるとおもう。観光地になることには、地元の人の意見がいろいろあるとおもうが、観光地としての可能性を秘めているとおもった。


六本木

 第二回は、前回とは全く違った雰囲気で、日本の都会を感じてもらいたく、今、流行の最先端として注目を浴びている六本木を選んだ。六本木は、80年代のバブル経済期に急成長し、今年の3月に東京ミッドタウンができたことで、更なる観光の盛り上がりを見せている。また、国立新美術館などのアートスポットやクラブなどのナイトスポットも充実しており、昼と夜では全く違った顔を見せる。この六本木で、インバウンドのための観光スポットという角度から、調査した。

 まず初めに、乃木坂駅に集合し国立新美術館に行った。この国立新美術館は、国内最大級の展示会場を持ち、有名建築家の故黒川紀章氏により設計され、館内・館外どこにいてもアートな気分が楽しめる。展示内容に関わらず、この国立新美術館という建物自体が観光スポットであり、外国人観光客にとっても興味深い場所となっている。また、六本木全体がパブリックアートの町であるため、美術館と併せて町を散策するのも楽しい。しかし、先進国がアーティスティックな建造物に関心を寄せている現在では、このような建造物は先進国ならば"どこにでもあるもの"なのかもしれない。

 この日、国立新美術館では「静物画の秘密」と題された、ウィーン美術史美術館所蔵の75点の作品が展示され、風俗画・寓意画から静物画にいたるまでの展開の跡をたどることができた。静物画は他の絵画よりも深い意味を伝えており、描かれているもの全てにそれぞれ意味が込められている。例えば、展示のメインでもある花や果物の画は、限りある命あるものの儚さが込められていた。私が一番印象に残った作品は、ヤン・フリューゲルの青い花瓶の花束である。ここに描かれている花それぞれに、希望や美しさ、虚栄、儚さの意味が込められており、観客に強く訴えかけているという印象が残った。また青の花瓶が模様から中国のものであることも興味深かった。ここでは、多言語対応可能の音声ガイド機器(有料)が備えられており、外国人観光客にも楽しんでもらうことが可能で、観光スポットとして最適な場所であると思った。

 周辺には、六本木ヒルズの森美術館と東京ミッドタウンのサントリー美術館があり、アートトライアングルとして、六本木は美術館好きの観光客にとって、魅力のある町となっている。

 次に、東京ミッドタウンに行った。フード・コートで昼食をとったのだが、ここには、和食・中華・韓国料理・イタリアン・ハワイアン・インド料理・スペイン料理など様々な国の料理があり、外国人観光客も、好き嫌いに合わせ、美味しくご飯を食べることができる。ミッドタウン内には、小物のお店や、宝石のように小さくて可愛いケーキをだすスイーツのお店が多く、若い女性に好まれる空間となっていた。

 その後、六本木ヒルズに向かった。高さんの話だと、高速道路やお店が建ち並ぶ風景は北京のようだそうだ。ヒルズには、中国大使館が近くにあるため、まるで中国に来たかのような雰囲気の場所があり、中国人や韓国人にとって落ち着くことのできるように思える。ヒルズでは、ガイドブックからトイレの中まで、日本語・英語・中国語・韓国語で表示されているため、観光客にとって利用し易い空間であるのもその理由だろう。中に入っているお店のほとんどがブランドショップなどの値段が高いお店であり、お茶をすることができるスペースが多くあるため、中年女性にとって心地よいスペースである。

 巨大な蜘蛛のオブジェ、ママンは、アメリカの彫刻家ルイーズ・ブルジョア氏によって造られたもので、彼女の尊敬する母への想いと、またお腹に卵を抱えていることから、この名称がついた。ママンは、世界中の人々が集まり、新たな情報を紡ぐ場という意味で、六本木ヒルズの象徴とされている。世界中で知られているママンは、外国人観光客にとっても見ごたえのあるものである。

 外国にもこのようなショッピングの場所や美術館はあるであろうが、建造物は日本の都会ならではの細かいところまでこだわった良さが出ているように感じた。この六本木という場所は、浅草や谷根千とは違い、他の先進国と同じように、日本の最先端を象徴している場所であるように思う。また、女性の観光客が来たいと思うようなスペースになっている。そして、高級感あふれる雰囲気の六本木には、多くの外国人観光客が来ている。買い物をしている訳でもなく、お茶をしている訳でもない。ただこの雰囲気を味わいに来ているのだ。もし美術館がなければ、東京ミッドタウンや六本木ヒルズのような場所も現在のように盛り上がってはいないだろう。やはりアートな町が人をひきつけるようだ。

 夜の六本木はまた違う魅力を楽しめるので、またの機会に体験してみても良いだろう。


 今回の経験を通して、中国と韓国には、同じアジアであるため日本と似ている場所が多々あるので、それを知った上で、日本ならではの魅力を伝えていきたいと思った。これからのインバウンドのために、改善しなければならない箇所、魅力のある土地、観光に適する土地を知り、多くのことを学ぶことができた。これを基に、少しでも多くの外国人観光客を日本に招き入れることができるよう、観光に携わる者として調査し考えていきたい。


以上



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