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インターンシップ玉川大学生による調査・報告


日航財団は、昨年に引き続き、8月、インターンシップ(企業研修)として、玉川大学観光経営学科の2年生、志田美咲さん、佐藤信之さんを迎え、財団で研修中の中国の張さん(Miss.Shuo Zhang 北京外国語大学)、オーストラリアのトリンさん(Miss Teresa Trinh 西シドニー大学)とともに、日中豪合同観光調査を実施しました。

 この調査は、志田さん、佐藤さんが、中国・オーストラリアの研修生にお薦めの観光モデルプランを企画、4人で実際にコースをまわり、観光スポットを分析するという試みです。 玉川大生が今回選んだコースは、「鎌倉・江ノ島」と「両国・御徒町」。

二人の体験レポートを紹介いたします。


玉川大生の印象、中国・オーストラリアの研修生の反応はどうだったのでしょうか? 研修生の調査レポート(ツーリズム  研修生のみた日本の観光地 鎌倉・江ノ島、両国・御徒町)と併せて、ご一読戴ければ幸いです。


実施日 2009年8月19日、26日
ルート 19日  北鎌倉-建長寺-八幡宮-小町通り-大仏-江ノ島
    26日  両国-春日野部屋-相撲博物館-江戸東京博物館-御徒町(アメ横)
インターン学生  
  玉川大学経営学部観光経営学科  志田 美咲 「鎌倉・江ノ島」、「両国・上野アメヤ横丁」
  玉川大学経営学部観光経営学科  佐藤 信之 『外国の視点から日本を感じる』

「鎌倉・江ノ島」、「両国・上野アメヤ横丁」

玉川大学経営学部観光経営学科 志田 美咲


-鎌倉・江ノ島-

今回は、日航財団の研修生で中国からの張さん、オーストラリアからのトリンさんと一緒に東京近郊の観光スポットについて調査した。東京近辺から比較的近距離にあり国内の観光地として人気のある、鎌倉・江ノ島地域を対象とし、建長寺、鶴岡八幡宮、小町通り、高徳院の大仏、最後に江ノ島を見学するというものにした。

 鎌倉という場所は、日本人なら誰もが知っている場所であり、国内の観光スポットして有名である。鎌倉幕府があった時代の文化がそのまま残っており、多くの寺や神社などが残されている。国宝とされる梵鐘がある建長寺、源頼朝によって建てられ、鮮やかな朱色の本宮や舞殿が印象的な鶴岡八幡宮、おいしい食べ物やお土産屋さんが立ち並ぶ小町通り、鎌倉のシンボルといわれると共に、国宝にも指定されている高徳院の大仏、これらの観光スポットは日本人だけではなく、外国人にとってもかなりの魅力があると思う。実際に訪れてみても、外国人が多く居た。お寺などはアジアの地域の人は身近に感じるかもしれないが、神社は日本独自のものなので、今回のプランに組み込んだというのはとても良かったと思う。神社でおみくじを引いたり、絵馬を書いたりするのも外国人にとってはかなり興味深い文化だと言えるだろう。小町通りでは、和を感じさせるお土産屋さんや食べ物屋さんが多く存在していて、歩いているだけでも楽しめる所だと感じた。大仏を見学したときは、その大きさと貫録に圧倒され、鎌倉の記念写真を撮るのに最適な場所だと思った。

 最後に訪れた江ノ島も観光スポットとしてはかなりマーケットが存在すると感じている。島内には3つの神社があり、それを総称して江ノ島神社と呼ばれ、古くから海の神として信仰を集めている。龍が天女に恋をしたことをきっかけに悪行をやめたという伝説が元となっている龍恋の鐘、自然の浸食によってできた海蝕洞窟であり、弘法大師や源頼朝も訪れたという江ノ島岩屋が存在する。中でも一番印象深かったのは、江ノ島の一番奥にある稚児ヶ淵という景勝地だ。かなり急な坂や階段を上るので、行くまでに少し大変だが、着いたときには、相模湾が一望できる。天気が良く、雲がなければ、大島、伊豆半島の島々や富士山が見られ、夕陽の時刻は特に美しいとされる。稚児ヶ淵は鎌倉相承院の稚児白菊がこの場所に投身したことに由来するが、湘南でもこのような美しい海を見られるのかと驚くほど絶景だった。江ノ島の特徴としては、海と山を同時に味わえること、景色がとても良いということ、日本ならではの海産物を味わえることなどが大きな魅力だ。江ノ電に乗って、ゆっくりと移動するのも良いし、海岸沿いに電車が走っていることがかなり珍しく、なかなか他には存在しないのではないと思った。

 しかし、まだまだ改善すべき点がたくさんあるとも感じた。鎌倉では比較的外国人の観光客に向けて、英語のパンフレットや標識などが整備されているのが見受けられたが、江ノ島方面に行くにつれてそれが見られなかった。鎌倉にはたくさんの外国人が居たが、江ノ島にはあまり居なかった。先ほどの案内の問題だけではなく、外国人には江ノ島の知名度が低いようである。富士山が見られるということを知っている外国人はどのくらいいるのか。さらには、”鎌倉”という歴史についてどれだけ知られているのかという点が疑問である。日本人は当然の事ながら、古くの日本の政治の中心であった場所で、どのような人物がどのように活躍したかなどについて知っている人が多い。しかしながら、外国人は日本の歴史についてほとんど無知であることが多いのではと考えると、寺や神社、大仏を見学することがただ珍しいということだけで終わってしまうのではないかと思った。そして、今回私も初めて鎌倉を訪れたのだが、日本人にとっても神社や寺は身近ではないのだと感じた。それだけに観光スポットとして有名になるのだが、特に若い人を見ていると決まり事や作法の意味を理解していない人も見受けられた。日本人として恥ずかしいことなのかなとも感じた。一方では、江ノ島に行く途中にそれまでの鎌倉の古都の風景がガラリと変わる。特に夏は海水浴に訪れる日本人が多く、人が溢れていて、道路脇にはゴミも多かった。これではせっかくの江ノ島が台無しになってしまう。また、先ほども述べたように、江ノ島には全くと言っていいほど、英語の表記や案内がなかったのも気になる。来ていた外国人は日本人の友達に案内してもらっていることが多かった。

 一緒に回った張さんとトリンさんにそれぞれ自国のマーケットに受け入れられるか聞いてみた。特に中国人は有名なところに行って自慢したいという欲求が強いため、もっとブランド化を図った方が良いということ、ごみ箱が少ないということ、お土産がたくさんあったが、浅草などに比べると値段が高いということが挙げられた。一方オーストラリア人の視点から見ると、特に小町通りが良かったそうだ。オーストラリア人は食べ物にかなり興味があるので、フードツアーを取り入れたら良いかもしれないと言っていた。また、江ノ島は景色がよいため、若者などアクティブな人には是非お勧めしたい場所で、伝説となっている場所があるので魅力的であるということだった。

 個人的な感想としては、江ノ島にはよく行くが、鎌倉の大仏や寺などは実際に観光したことがなかったので、かなり新鮮だった。1日で回るのはかなり大変なので2日間に分けると余裕を持って楽しめるし、江ノ島水族館など他の観光スポットにも行けるかもしれない。インバウンドを強化するにあたって、都内の有名な観光地と比べてみると、まだまだ外国人を呼び込む準備は不十分だとも感じたが、これから改善していけば、必ず新たな観光スポットとして脚光を浴びると思った。


-両国・上野アメヤ横丁-

 二回目は、日本の文化の代表である相撲に触れたいと思い、両国の相撲部屋、相撲博物館を見学、その後、江戸東京博物館を調査し、最後に上野のアメヤ横丁を訪問するというコースを設定した。

 まず初めに相撲部屋を見学した。最初に訪問させていただく予定であった部屋は、残念ながら稽古はすでに終わっており、がっくり肩を落としているとすぐ近くの道路に何人かの力士が廻し姿で座っていた。見学ができるか交渉をした結果、静かに見学するなら良いという条件で了解してくれた。相撲部屋の入り口の立て看板を見てみると、そこには“春日野部屋”と書いてあった。ホームページで調べていたが、とても厳しそうな部屋だと思っていた。

 実際に、部屋に入ると、やはり厳格な雰囲気が漂っていた。相撲部屋での私語や飲食が禁じられているはもちろんのこと、少しの音さえも出してはならないほどの緊張感であった。親方の指導の声が響き渡るくらい張りつめていて、力士も凛々しい目つきで一生懸命稽古に励んでいた。相撲部屋を見学するのは初めてだったが、実際に大相撲を見るのとはまた別の雰囲気がそこにはあり、見ているととても興味深く、思わず声を出したい場面もあった。

 二時間ほど相撲部屋も見学した後に、昼食を取ることにした。「せっかく両国にきたのだからちゃんこを食べよう」ということになった。しかし、駅や相撲部屋の近くにあるちゃんこ屋は、比較的値段設定が高く、なかなか学生にとっては手が出しづらかったが、調べてみると安いお店もあったのでそこに入ることにした。めったに食べる機会がないちゃんこだが、とてもおいしかった。

 相撲博物館は、あまり大きくはないが相撲について知ることができる資料館のような場所で、外国人も多く見かけた。決まり手の説明を動画で分かりやすく説明していて、見るだけでも非常に楽しめるのではないかと思った。しかし、日本語の説明ばかりで、外国人には相撲について理解しにくい所もあると思った。

 その後に訪れた江戸東京博物館も、非常に興味深かった。外国人観光客も多かったが、日本人が行っても楽しめるスポットではないかと思った。館内は江戸の文化と、近代からの文化の大きく2つに展示場が分けられている。全体を見学して思ったことは、日本語の説明の他に英語の説明が書いてあり、その他にも英語でガイドをしているスタッフを多く見かけた。また、体験コーナーなど実際に文化に触れられる場所がたくさんあること、博物館にも拘わらず、写真撮影が許可されていることも大きな魅力だと思った。特に外国人が、“江戸”を象徴する建物や物の前でたくさん写真を撮っていたのが印象的だった。個人的にも、古い時代の文化を知る良い機会となり、江戸・東京について学ぶことができた。


 最後にアメヤ横丁に行った。こちらは何度か足を運んだことがあるが、久しぶりに行くと新鮮に映るものである。ずらっと並んでいる商店からは、活気溢れる声が出ていて、下町を感じさせる。どこからともなく漂ってくる食べ物のにおいにも暖かさがある。ただ歩くだけで、文化を感じることが魅力なのだと思う。外国人にも新鮮に映るだろう。


 今回の調査を通して、観光スポットとしての視点から考えると、特に何回か日本を訪れていて、日本文化に興味がある方にはとてもいいコースだと思う。しかし、改善すべき点が多々見受けられたのも事実である。両国では、駅に降りたときの風景がいま一つであることが最初の印象だ。せっかく国技館があり、相撲の街なのだからもう少しアピールしても良いのではないかと思った。相撲部屋の見学は、日本人・外国人両方にとってとても魅力的ではあるが、マナーや作法が厳しいので、観光向けに見学できる部屋はほとんどないのではないかと思う。せっかく日本の文化に興味を持っていただいているのに、門前払いにあうというのも悲しい話である。実際に国技館で相撲を見る機会も頻繁にあるわけではないし、チケットも取りにくい。だからこそ力士を見たいという気持ちを持つ人は多いであろう。ただ、稽古も観光のために行なっているのではないので、非常に難しい点ではある。だが、相撲に非常に興味があり、作法を守るならば観光客でも少人数での見学が可能な所はあるようだ。

 ちゃんこは、日本の鍋料理のひとつで、海外でもよく知られている調味料の味噌や醤油がベースとなっているので、外国人にも受け入れられるのではないかと言える。しかし、比較的値段が高い店が多かったので、もう少し安い店などを紹介するパンフレットのようなものがあれば親切だと思った。

 江戸東京博物館は、外国人の観光客に限らず、日本人にとっても魅力ある博物館だと思った。説明や案内も英語で表記されているものが多く、目で見て、文章で理解し、さらに体験できるということが非常に来館者の興味をかきたてる。強いてあげるならば、中国語や韓国語などの案内や説明も載せるべきであると思った。たくさんの言語で説明をすると膨大な量になるかもしれないが、せめてパンフレットは英語以外の言語の物も用意できると良いと思う。

 アメヤ横丁は特に追記することはないが、上野の博物館や科学館、美術館などと合わせて見てみると面白いだろう。

 今回の調査では、改めて日本の文化を知る良い機会になった。外国人の観光客だけではなく、日本人が行ってもとても魅力的な場所である。両国と上野を調査の対象としたが、両国中心のコースを考えるならば、移動が比較的容易であり、下町の代表である浅草、もしくは伝統的な日本文化とは対照的な地域である秋葉原に行くというコースも面白いかもしれない。


以上



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外国の視点から日本を感じる

玉川大学経営学部観光経営学科 佐藤 信之


-鎌倉・江ノ島-

 私たちは日航財団の二人の外国人研修生と共に日本の観光名所を調べることになった。中国人の張さんとオーストラリア人のトリンさんだ。

 私たちと張さん、トリンさんで会話をしている中で張さんからは「神社やお寺、日本の歴史が感じられるものが見たい」、トリンさんからは「日本の食文化を知りたい」という意見を頂き、検討の結果「鎌倉、江ノ島」を回ることに決めた。張さんが言っていた「歴史、神社、お寺」の三つと、トリンさんが言っていた「日本の食文化」の全てが当てはまるからだ。私の住んでいる場所から鎌倉へは近いので案内するのには適していると思っていた。日本人には有名な鎌倉、江ノ島は外国の方にはどのように映り、感じられるのかを聞いてみたいというのも選択した理由の一つだ。

鎌倉

 まず、私たちは大船駅に集合し、電車で北鎌倉へ向かった。電車を降りると蒸し暑い空気に蝉の鳴き声が重なりそれだけで汗が出てきそうだった。駅から少し歩くと円覚寺が見えてきた。入口には円覚寺と刻まれた立派な石碑があり、円覚寺の壮大さを感じた。先日、日航財団のスタッフからアドバイスを頂き、拝観するのは円覚寺か、建長寺のどちらかにした方が効率よく周れるのではないかということだったが、私自身もそう思ったのでひとつに絞ることにした。文学作品の舞台で知られる大寺院の円覚寺を拝観しないのはもったいない気がしたが、張さんが「鎌倉五山の中でも建長寺は第一位で、円覚寺は第二位」と言っていたのを聞き、円覚寺は別の機会に回すことにした。

 しばらく歩いて建長寺まで辿り着いたが、あまりの壮大さに少し言葉を失ってしまった。さすがに鎌倉五山第一位の巨刹である。ちなみに有名な話ではあるが「けんちん汁」の発祥地はこのお寺であるということがガイドブックに載っていた。実際に入ってみると、なにより外国人の多さに驚いた。今では日本人より、外国人の方がお寺や神社に興味があるのかもしれないと思い始めた。建長寺は大変落ち着いた雰囲気があり、広大な土地であるにも関わらず、綺麗に作られていた。国宝の鐘もあり、威厳に満ちているお寺であった。

 次に私たちが向かったのが鶴岡八幡宮だ。鎌倉の最も有名な観光名所であり、平日にも関わらず沢山の人が訪れていた。今まで八幡宮には何回も訪れたことはあるが、何回訪れても心が落ち着く場所であることが八幡宮の魅力だと考えた。八幡宮の近くのあまり目立たない所には日本の国歌にも出てくる「さざれ石」が置いてあり、細かな石が一つの大きな岩になっている様子を見て日本の風情を感じることができた。その周りには木々が沢山茂っており、セミを捕まえている子供達の姿を写真に撮っている外国人の姿が見受けられた。日本人が外国人の子供を見るとかわいいと感じるように、外国人が日本の子供を見るとかわいいと思うのは同じなのであろうか。人が人を見る目に文化の違いはないのかもしれない。

 その後は小町通りを歩き鎌倉の特産品などを見て回った。それから江ノ電に乗り、長谷駅にある鎌倉の大仏を目指した。長谷駅に着いてから大仏がある高徳院までは歩いて十五分程かかるが、日差しも出てきて暑さもあったので少し時間がかかった。やっとの思いで高徳院に到着し、入ろうと思ったときに高徳院の前には日本刀などが販売されているお店があり、張さんとトリンさんが興味を示したのでそのお店に入ってみることにした。私たち日本人は日本刀などは時代劇やテレビなどでよく見ておりあまり珍しくはないが、外国人には日本刀が新鮮に映っていることに文化の違いを感じた。

 お店を見終わり高徳院に入って行った。入ると正面に大仏があり、観光に来ていた人全員が写真を撮るほど立派であった。張さんの話では「中学生の時の教科書に鎌倉の大仏が載っていた」とのことだ。日本人からすれば鎌倉といえば鶴岡八幡宮という印象が強いが、外国人にとっては大仏が先に浮かんでくるということを今回学んだ。大仏の前で写真を撮り、一通り見終わったところで最後の目的地である江ノ島に向かうことにした。

江ノ島

 江ノ島までは江ノ電で移動するが、その間の景色が大変綺麗で、電車に乗りながら海を一望できるというものだった。江ノ電のもう一つの楽しさは路面電車であるので、外を見ていると道路の真ん中を走っている感覚が非常におもしろい。そのような景色を見ているうちに駅に着き、江ノ島まで歩いた。途中には海水浴客も沢山おり、賑わっている様子が見てとれた。駅から江ノ島までは歩いて約十五分で着く。江ノ島には屋台で売っているものがあり、サザエの壺焼きなどは大変いいにおいがした。

 江ノ島では一番端にある稚児ヶ淵を目的地としていたが周遊する道がなく、頂上まではエスカーというエスカレーターがあり、それに乗って移動した。しかし、頂上から稚児ヶ淵までも距離があり、その道中は階段と坂ばかりだった。

 着いた時はちょうど夕日が沈む時間で、夕日と海がマッチし、これ以上ないほどの景色を見ることができた。砂浜の波打ち際ではなく、岩が砂浜の代わりをしている稚児ヶ淵は波が崩れる度に綺麗な水色と紺色のコントラストを醸し出していた。江ノ島からの帰り道は夕焼けに染まった道を駅まで歩き、その後は電車で各々帰宅した。

 今回インターンシップの観光調査に行くまでは鎌倉の知識について不足はないと自負していたのだが、まだまだ勉強する余地はあり、今回の調査では自分自身も勉強になった事が多かった。次の日に今回の観光調査について四人で話し合ったが、やはり国が違うと文化も違い、感じることも各々違うことがわかった。私たち玉川の学生は同じような意見もあったが、中国出身の張さんは「鎌倉よりは浅草のほうが世界的に有名なため、あまり鎌倉を知らなかったが今回の調査によって鎌倉の良さがわかった。もっと観光地として世界にアピールするべきだ。」という意見で、オーストラリア出身のトリンさんは「お寺は中国や各国にもあるが神社は日本特有の文化であり神社だけをまわるツアーなどもあればおもしろい。」という意見であった。

 私たち日本人には当たり前になっている文化が外国人の目から見ると日本文化への感じ方が日本人とは違うことがわかり、日本を異文化として見るという視点でとてもいい勉強になった。まだまだ鎌倉はアピール不足との指摘に対してはその通りだと思うのでもっとアピールし、日本の素晴らしい文化を世界に広げていきたいと考えた。


-両国・御徒町-

 二回目の観光調査は「国技である相撲を見たい」との張さんからの意見をメインテーマとして、両国周辺を調査することにした。相撲を観戦したいとのことであったが、今の時期は場所中でないため稽古場を見学させてもらう予定を立てた。両国の国技館内の相撲博物館には常設展があるのでそちらもプランに加えた。隣には江戸東京博物館があり、江戸時代から東京オリンピックまでの歴史を展示しているのでこちらも日本文化を知る良い機会だと考えた。歴史を学んだ後は下町であるアメ横へ行くことにした。

両国

 私たちは最初の予定である相撲部屋を見学するため九時に両国駅に集合した。部屋の前へ着き、扉を開けてみると稽古は既に終わっていて、中に入ることもできなかった。当然かもしれないが、部屋によって練習時間は異なり、私たちが予定していた部屋の練習時間帯の下調べを怠ったことにより、研修生にも迷惑をかけてしまった。

 仕方がないので次の予定である相撲博物館へ向かっている最中に、春日野部屋の力士を目にした。写真を撮らせてもらった時に、稽古の時間を伺うとやっているといわれたので見学させてもらうことにした。

 部屋にあがるとぶつかり稽古をしている最中であり、その雰囲気の中では言葉を発することすらできなかった。稽古場は大変張りつめた空気であり、全員が真剣であった。親方が指導をしており、厳しい言葉の中にも強くなってほしいという願いがが込められているからこそ厳しく指導できるのだと思った。ホームページによると親方の指導方法は自分が指導してもらった方法を代々受け継いでいるとのことだった。

 見学が終わり国技館の中にある相撲博物館へ向かった。昭和三十年代の四横綱展を観覧した。私たち以外は外国人の観光客が多く、色々な言語が聞こえた。しかし展示品の説明は主に日本語で表記されており、先代力士の名前がローマ字で簡単に書かれているだけであった。他の言語の説明を増やせば更に外国人の観光客が期待できるのではないかと思った。決まり手をビデオで流していたのは研修生も見入っていたため言語は関係なく楽しむことができていたと思う。

 江戸東京博物館は入ると室内が暗かった。照明によって作品が傷むのを防ぐためだそうだ。カウンターにはボランティアガイドもおり、日本語はもちろん、英語、ドイツ語、フランス語などでガイドすることもできると書いてあった。各展示品には日英の説明があり、外国人の観光客も十分に日本文化を知ることができると思った。

 この博物館には展示品だけではなく、体験コーナーがあり、昔の自転車に乗ることや、町火消し(現在でいう消防隊)が目印のため持っていた纏(まとい)などを振ることができた。研修生は体験コーナーが気に入ったらしく大変喜んでいた。お城の模型や日本橋の復元、東京大空襲での焼けて溶けて固まった硬貨などがあり、私たちにとっての日本の歴史を考える良い機会になった。

アメ横

 その後アメ横へ行き、浅草などとは異なる雰囲気の下町を知ることができた。私自身初めてだったので楽しみにしていた。売っているものが大変安価で、店と店の掛け合いは聞いているだけで楽しかった。やはり外国人が沢山来ており、店員も慣れている様子だった。観光客だけでなく、近辺に住んでいる人も買い物に来ていた。フルーツの串刺しや、爆弾焼き(お好み焼きを球状にしたもの)が有名であり、歩きながら食べている人が沢山いた。店員が気さくに声をかけているところが下町の雰囲気を出していた。「東京の人は無表情で何かと急ぎ、せかせかと仕事をしている」という張さんの考えはイメージを一変しただろうと思った。隣の店同士の店員が楽しそうに会話をしながら仕事をしていた。

 二回目の観光調査は、相撲部屋が印象に残った。偶然見学することができ、稽古を見ることによって調査は成功したのだと思う。相撲に関しては知識が少なかったが、相撲に対する関心が大変高まる経験になった。興味がない人も是非一度見学して頂きたいと考えた。

 しかし、稽古は観光として訪れるものではないことに気をつけるべきであり、マナーを守ることができなければ見学することはできないだろう。多くの部屋は外国人だけでは見ることができず、マナーを守ることができない人が多いからなのではないかと思った。しかし「英語や他の言語で簡単にマナーなどを書いてもらえれば守る」とトリンさんが言っていた。

 外国人が相撲部屋に沢山来ているという光景を考えると不思議な感じがする。今では日本人より外国の力士の方が強いということも事実である。国技として日本人が勝てないのは気になるが、相撲が世界で盛り上がっていけばインバウンドも増えていくのではないかと考えた。また、今回見学することによって今まで関心が薄かった相撲に対しての知識を増やすことができたと思う。

 コースとしては両国からアメ横を調査したが、両国で相撲を見た後は観光名所である浅草に行くのも良いかもしれない。そこで日本文化と歴史を知ることができるので、都内の観光を企画する機会があればこのプランを立てようと思った。


以上



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