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平成21年度
目 次
● 事業の概要
Ⅰ.地球人の育成と国際交流に関する事業
1.JALスカラシッププログラム
2.世界こどもハイク
Ⅱ.航空文明社会の発展に関する事業
1.新大気観測
Ⅲ.国際理解、国際交流、国際協力の推進に関する事業
1.「空の日」中学生海外・国内主要空港派遣事業
2. 外国人研修生の受け入れ
Ⅳ.その他の活動
● 庶務事項
1.理事会・評議員会
2.賛助会員
別表:理事・監事・評議員
賛助会員
●事業の概要
Ⅰ.地球人の育成と国際交流に関する事業
1.JALスカラシッププログラム
JALスカラシッププログラムは、毎年アジア・オセアニアの大学生を日本に招待し、研修や文化交流を通じて日本への理解や、国境を越えた相互理解を深め、また将来のアジア・オセアニア地域を担う若者を育成することを目的としている。このプログラムは1975年に日本航空によって創設され、1990年に発足した(財)日航財団が運営を引き継ぎ、時代のニーズを反映しながら内容の充実を行ってきた。これまでに海外から1,408名の学生が参加している。なお、2010年3月には、1978年のJALスカラシップ参加者のうち11名が来日し、財団事務局を交え親睦会を実施した。
(1)JALスカラシッププログラム (6月29日~7月15日の17日間)
「国際協力」をテーマに実施し、海外25名の大学生が参加。
地球人講座
東京で行われたセミナー講座では、元国連事務次長の明石康氏、国立環境研究所大気海洋モニタリング推進室長の町田敏暢氏をはじめ各界で活躍する講師陣を迎え、日本人学生10名も加わり、日本の文化や国際協力・環境活動等について学んだ。
学生セッション
東京で行われた学生セッションでは、今回のテーマ「国際協力」について、日本人学生も交えてグループディスカッションを行った。
フィールドトリップ
従来から(財)東日本鉄道文化財団との共同事業として日本の地域文化に触れることを目的として研修旅行を行っているが、今回は千葉県の佐原市と銚子市を訪れた。佐原市では、小野川遊覧船で日本の「舟運文化」を体験し、また地元の国際ボランティアガイドの案内で伊能忠敬記念館や山車会館を見学するなど、町の人々の生活文化に触れた。銚子市では、利根川水運の隆盛を背景に発達した醤油醸造について説明を受け、魚市場や犬吠埼灯台の見学も行った。
アジアフォーラムin石川
アジアフォーラムin石川実行委員会と日航財団との共催で行われ、毎年石川県金沢市で開催されている。今年は、『アジア・オセアニアの学生が探る『金沢の魅力と課題』」をテーマに、講義・金沢市観光・グループ別のフィールドワーク・ディスカッションなどが行われ、県内青少年団体・国際交流団体も参加する「2009アジアフォーラムin石川」でその成果を披露した。地元石川の15名の日本人学生も参加し、事前のグループ毎のテーマ設定や準備などに大きな役割を果たした。
また、白山市の提供による共同プログラムとして、キリンビアパーク北陸や獅子吼(シシク)高原とその近辺の見学、和太鼓のワークショップ体験を行い、歓迎レセプションに参加した。
ホームステイ
日本人の生活習慣や行動様式などを体験し、日本に対する理解を深めることを目的とするプログラム。東京ではJALグループの社員・OBの家庭25軒がホームステイのホストファミリーとして協力した。また石川では15軒のボランティア家庭の協力にご協力をいただいた。
(2)日本研究プログラム (11月15日~11月22日の8日間)
アジア・オセアニアの各国・各地域において、日本語を学んでいる大学生に対して、実際に日本で日本語を使って日本の人々と交流し、理解を深めてもらい、将来、日本とのかけ橋としてもらう基礎作りとすることを目的として行っている秋季のプログラムで、夏のプログラムが英語で実施されるのに対し、日本語で実施される。3回目となった今年のプログラムには、海外14名の大学生が参加した。
奈良プログラム
奈良女子大学との共催で「世界遺産都市・奈良の過去現在未来」をテーマに行われた。「奈良の街がセミナーハウス」研究会と(財)ならまち振興財団の協力の下、東大寺を始めとする世界遺産や伝統工房の見学、奈良女子大学の先生の講義、地元学生との町歩きや「ならまち」の活性化に積極的に取り組んでいる起業家やボランティアの活動家などへのインタビューを行った。学生たちは、伝統的な日本文化について理解するのみならず、伝統の継承や現代生活との調和などを学び、町作り・観光・国際交流・地域イベントなどグループ毎に設定した課題に対する回答・提案の発表を行った。奈良女子大学、立命館大学など地元の学生27名も参加した。
また、奈良県教育委員会の取り計らいで、法隆寺の屋根瓦の葺き替えを間近で見学することができた。
東京プログラム
JALグループの社員・OBの家庭12軒の協力により、2泊3日のホームステイを行い、日本に対する理解を深めた。
2.世界こどもハイク
世界こどもハイクは、日本航空が1964年から不定期に行っていた海外でのハイク普及事業を、日航財団の設立とともに定期化し実施している事業である。海外の子供たちにハイク創作の楽しさを広め、その創作を通して子供たちの感性を養い、世界でもっとも短い“詩”である俳句を生み出した日本文化や現代の日本への理解を深めてもらうことを目的としている。
(1)「第11回世界こどもハイクコンテスト」の実施
世界各国地域の子供たちがコンテストに参加し、2010年3月の締め切りまでに前回同様1万点ほどの作品が応募された。多くの優れた作品があり、各地での最終選考を経て今年6月迄に優秀賞が決定される。尚、日本大会には全国より400通の応募があり、そのうち10作品(10名)大賞を授与した。
(2)その他のハイク普及活動
・「俳句セミナー」の実施
欧州の中でも親日家が多く俳句活動が盛んなフランスで11~12歳の子どもたちを対象にフランス俳句促進協会の協力のもとセミナーを実施した。パリ郊外のCrepy en Valoisにある公立中学校にて、フランス俳句促進協会から派遣されたイザベル・アスンソロさんにより、日本の著名な俳句や、フランス、スペイン、メキシコの俳人の作品を参考に、子どもたちにそれらの作品を読んでどう感じるかを尋ね、人間は五感によって「感じる」ことや、その感じた一瞬を俳句という短いポエムに閉じ込めることを指導した。子どもたちの異文化に対する深い関心や創作することに対する熱意により、たいへん充実した俳句セミナーとなった。
・第40回「全国学生俳句大会」への協賛
1970年から毎年行われている「全国学生俳句大会」(日本学生俳句協会主催)に,財団設立時から協賛し『日航財団賞』を提供している。2009年度に実施された第40回全国学生俳句大会には全国より22万を越える作品の応募があり、そのうちの優秀作品8点(8名)に『日航財団賞』を授与した。
・「俳句甲子園」への協賛
愛媛県松山市で1997年以来、毎年8月に行われている高校生対象の「俳句甲子園」(全国高校俳句選手権大会)*に協賛し、日航財団賞を提供した。(*定められたテーマについて俳句を読み、創作と鑑賞について試合形式で競う大会)
・Haiku North America 2009で「かぜのうた」(地球歳時記 第10巻)が紹介された
北米でも最も歴史が古く、大きな俳句結社のひとつであるHaiku North Americaの大会にて、世界のこどもたちの俳句を詠唱する分科会(JAL Reading)が設けられ、この大会に参加した俳人の宮下恵美子氏より「かぜのうた」(地球歳時記 第10巻 2009年3月刊)ならびに日航財団の世界こどもハイクのプロジェクトが紹介された。子供たちの作品はもとより、当プロジェクトが高く評価された。
Ⅱ.航空文明社会の発展に関する事業
1. 新大気観測
1990年の日航財団設立を機に、気象研究所、日本航空、および日航財団は、当時の運輸省(現在は国土交通省)の後援の下、自動大気採取装置(ASE)を開発して在来B747型機に搭載し、1993年以降月2回のペースで、豪州=日本間の上空大気の採取による観測・分析を継続してきた。
2005年に在来B747型機が退役したことから新たな観測機器が必要となり、連続測定装置(CME)が開発された。2005年11月から2006年11月にかけてB747-400型機2機とB777型機3機に搭載し新大気観測がスタートした。新大気観測では観測の範囲が大幅に広がり、データも連続して採れ観測が強化された。このプロジェクト(通称CONTRAILプロジェクト)では国立環境研究所が中心となり測定や分析が行われている。また、関係者による地球環境観測推進委員会が組織され、プロジェクトの方針や運営について調整を行っており、日航財団が事務局を担当している。
「CONTRAILプロジェクト」開始後の観測回数 (2005年11月以降)
・自動大気採取装置ASE(Automatic Air Sampling Equipment)及びMSE(Manual")で合計93回。(CY2005:1回、’06:20回、’07:18回、’08:23回、’09:25回、’10:6回) 日本航空のB747-400 2機により成田-シドニー/ブリスベイン線で月1~2回、CO2、CO、CH4、N2O、H2、SF6、同位体を測定。
・二酸化炭素自動連続測定装置CME(Continuous CO2 Measuring Equipment)を、合計3,649回。(CY2005:59回、’06:797回、’07:1,591回、’08:1,072回、’09:1,260回、’10:59回) 日本航空のB747-400 2機、B777-200 3機に搭載。
Ⅲ.国際理解、国際交流、国際協力の推進に関する事業
1.「空の日」中学生海外・国内主要空港派遣事業
この事業は、1994年以来「空の日」を記念して「空の日・空の旬間実行委員会」から日航財団が委嘱を受けて企画運営にあたっており、次世代を担う中学生に航空や空港に対する理解と関心を深めてもらい視野の広い若者を育成することを目的としている。
(1)海外─シアトル、サンフランシスコ(7月27日~8月1日の4泊6日)
・参加者 成田、伊丹、福岡各空港周辺の中学生12名
・見学先 : 内容
①成田空港 : 空港諸施設
②シアトル : ボーイング社エベレット工場、Future of Flight航空博物館
③サンフランシスコ国際空港 : 空港諸施設・機内食工場
④JALナパ・パイロット養成訓練所 : 航空機操縦の模擬体験等
(2)国内─羽田空港周辺(8月5日~7日の3日間)
・参加者 全国10空港の周辺地区中学生20名
・見学先 : 内容
①中部国際空港:空港諸施設、航空会社オペレーションセンター
②中部地区宇宙航空産業:三菱重工、川崎重工、富士重工
中学生たちはこの研修を通じ、航空や空港の仕事は多くの人々が力を合わせることで成りたっていること、空の安全はそこで働く多くの人々により支えられていることを学んだ。また、参加した中学生同士の交流や海外現地学生や航空関連の仕事に携わっている人々との交流を通じ、広い世界に触れることにより一段と視野を広めることができた。
研修後提出したレポートの中から国内海外派遣中学生計6名の優秀作品が選ばれ、「空の日」実行委員長より表彰された。また、全員の作品や写真を収録した「研修レポート」CD-ROMを発行した。
2. 外国人研修生の受け入れ
本年も、オーストラリア(西シドニー大学)・中国(北京外国語大学)から各1名(期間1年)の外国人研修生を受け入れた。
Ⅳ.その他の活動
1. 地球人講座 : 12月11日 大分市 講師 : 坂田俊文 地球科学技術総合推進機構会長
山田一郎 空港環境整備協会理事
2. KIDS ISO 14000プログラムへの参加
3. ツーリズムに関すレポート(財団ホームページを通じた発表)
・旅企画のヒント「フォトエッセー(南城市で過ごした日々)」
・旅行記 「南アフリカの旅」「モンゴル滞在記」
・外国人研修生の見た日本の観光地と文化
「瀬戸内の旅」「武蔵小山と戸越銀座(日本の商店街)」
「鎌倉・江ノ島・両国・御徒町」「品川・泉岳寺」「池上本門寺」「ひな祭」
・玉川大生によるツーリズム調査報告
・エッセイ(国際交流) 「女性管理職ウィーン滞在記」「アメリカ留学記」
● 庶務事項
1. 理事会・評議員会
・第37回評議員会 平成21年5月21日(木)
① 平成20年度事業報告及び収支決算について審議承認された。
② 寄付行為の一部変更任(理事評議員定員数)について審議承認された。
③ 任期満了に伴う理事・監事の選任について審議承認された。
・第38回理事会 平成21年5月21日(木)
① 平成20年度事業報告及び収支決算について審議承認された。
② 寄付行為の一部変更任(理事評議員定員数)について審議承認された。
③ 任期満了に伴う評議員の選任について審議承認された。
④ 理事長・副理事長・常務理事の選任について審議承認された。
・第38回評議員会 (書面表決) 平成22年1月29日(金)
① 新町理事長の退任に伴ない西松理事が選任された。
・第39回理事会 (書面表決) 平成22年2月1日(月)
① 新町理事長の退任に伴ない西松理事が理事長に選任された。
・長江副理事長 退任 平成22年3月31日(水)
2. 賛助会員
JALグループ会社の合併・売却、会員企業の業績悪化に伴ない前年から11社減少し、42社となった。
以 上
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