日本を感じる
梨花女子大学 朴 宣姫
浅草・谷根千(谷中・根津・千駄木)
誰でも東京に来たら一回は必ず行ってみる浅草。私は個人的に浅草にもう10回ぐらい行った事があるけれど、行くたびに新しく感じられる事がある浅草の魅力におぼれている。そして今回はいつもとはちょっと違うルートで浅草から下町の谷根千までめぐり、また違う東京に出会う事ができた。
日の出桟橋から始まった浅草への旅は水上バスでゆっくりと東京の姿を見る事ができ、いつもの電車利用より楽しむ事ができた。浅草とお台場は今観光客に人気がある場所であり、二つのスポットを結んでいる’ヒミコ’と言う水上バスが運行されている。水上バスは隅田川を通って行くが、その間、なんと13本のそれぞれ違った素敵な橋の下を通って行く。また、川の周りには東京の高層ビルや有名な建物、一般住宅なども見えて、東京の雰囲気を十分感じる事ができる。ただ、乗船場の案内をわかりやすく表示し、乗船場自体をもう少しきれいにすると、今よりももっと多い観光客を呼べるのではないだろうか。
水上バスで景色を楽しんでいるうちに、いつのまにか浅草に着く。船着場のすぐ前には浅草を代表する仲見世が観光客を待っている。韓国ではなかなか見難い、これだけ長い仲見世はいつも私の目を大きく開かせる。長さだけではなく、店で売っている物や食べ物はすごく日本らしくてお土産におすすめ。何度行っても行くたびに新しいものが目に入って困る時もある。これが浅草ならではの楽しみではないかと思う。
また、韓国にもお寺はたくさんあるけれど、やはり日本のお寺とは少し違い、お参りの方法も異なり、浅草寺では日本の文化をよく知る事ができる。しかし、これほどたくさんの外国人観光客が来ているので、少しは英語で日本のお寺の由来やお参りの方法、おみくじの仕方などの説明を書いて置くと、日本の文化をよりわかり易く理解できる観光スポットになれると思う。
今回初めて行った谷根千は、本当に日本をそのままを感じたい観光客にぜひおすすめしたい所だ。浅草から百円巡りバスで30分ぐらい離れた場所で、静かな普通の日本の町だけれど、ときどき昔から残されている古い家などもあって、人が多い浅草とはまた違う雰囲気の日本を味わう事ができる。例えば昔ながらの駄菓子屋やセンベイ屋、飴細工屋、金太郎飴屋などがあって江戸時代から続いている日本を見る事が出来ておもしろい。その中でも飴細工屋では実演を見る事ができ、印象的だった。その店のご主人はもともとイタリアで料理の仕事をやっていたけれど、自分の国の文化をよりよく知りほかの国の人にも伝えたいと言う気持ちが強くなり、日本に戻って飴細工を始めたと言う。彼が飴で作る色々な人形は、まさに今すぐに動きだしそうで、彼の手先に息を吹きかけている。
残念なのは、確かに谷根千は静かな町でモダンな東京のイメージとは違う雰囲気が感じられて良いけれど、東京の新しい観光スポットにするには少し物足りないかなと言う事だ。なぜなら観光スポットになるためには、まずいろいろ見る所がたくさんないと短期間で来ている観光客にとっては時間の無駄になりやすい。もし日本に住んでいたり、長期間来ていたりするのであれば気軽に来られるかも知れない。
一つ浅草近辺一日観光のモデルプランを立ててみたい。銀座と浅草を見た後、夜、水上バスでお台場に行くプランをおすすめしたい。東京はロンドンの次にファッションリーダーとして、世界の多くの人々の関心を受けているので、そういう意味で、銀座はショッピングにぜひおすすめしたい所だ。さらに銀座から浅草までは行きやすく、ショッピングを終えて、浅草で日本の仲見世とお寺文化を楽しむと良いと思う。夜になるとお台場の夜景がきれいなので、浅草発の水上バスで夜景を見ながらお台場まで来て、海岸でのんびりすると、いい一日を過ごす事ができる。ただ、現在、水上バスが19時ぐらいまでしか運行されていないので、東京の夜景を多くの観光客に見てもらうには、水上バスの運行時間をもう少し長くすることを提案したい。
六本木
浅草から戻ってきてから一週間後、今度は現代的な日本を感じるために六本木に行った。 六本木は、本当に今の日本をよくわかる事ができる場所だった。高層ビルや、有名なホテルなどが多くてすごくモダンな感じだった。
最初に行った所は新美術館。ちょうどウィーン美術展をやっていて、オーストリアから来た70点の作品を観覧する事ができた。個人的に絵を見るのが好きで、韓国でも美術館によく行っていたので、今回の美術館の旅はすごく良かった。新美術館は上野の国立美術館と比べて新しくできた美術館なので明るくてきれいだ。その建物も現代的なデザインで、なかなか見られない素敵な建築物だ。そして、六本木ヒルズやミッドタウンからも歩いてすぐなので訪ね易い場所だと思う。晴れた日には美術館の周りを散策してもおもしろい。ぜひおすすめしたいスポットだ。
新美術館を出て五分ぐらい歩くと、空を突くような高いビルが見えてくる。それが去年新しく建てられたミッドタウン。ミッドタウンには色々なショップとおいしいレストランが沢山入っていた。若い女性だと誰でも憧れそうなきれいなケーキは見るだけでも幸せになる。私たちは、そこの地下一階にあるフードコートで昼ご飯を食べる事にした。そこには色々な国の食べ物があるので、和食が苦手な外国人でも自分が好きな種類を選んで心配なく食べられる。
イタリアのパスタも日本で食べると少し違う感じがするので、日本のパスタはいい思い出になるかも知れない。 ミッドタウンからもう少し足を伸ばすと六本木ヒルズに着く。まず目に入ってくるのは多くの外国人たち。なぜなら六本木あたりには外資系の会社が多く、ランチタイムになると外国人社員が沢山出てくる。東京で国際的な雰囲気が感じられるところだ。六本木ヒルズはミッドタウンと似ていて、高級レストランやカフェーがある。そして今回は行かなかったが水族館と展望台もあるので、家族連れや東京の夜景を見たい観光客にも大人気である。しかし、韓国のガイドブックによると六本木はショッピングにおすすめと書いてあるが、すごく高い高級ブランドがほとんどで、一般の人には少し無理があるだろう。
新美術館を始め、ミッドタウンや六本木ヒルズは現代的な東京を感じるのにはぴったりだと思う。少し余裕を持って昼間にゆったりと美術品を鑑賞しながら美味しい食事をして、おしゃれなカフェーできれいなケーキを食べたりすると、少し贅沢な東京での一日を過ごす事ができると思う。
韓国と日本は似ている事がたくさんありながら、また違う事も多い。その違いを感じるために韓国から日本への観光客は毎年増えている。この頃は、新宿、原宿の様な東京の有名なところだけではなく東京の下町もかなり人気がある。これが今の時代の若者たちの間でトレンドとなっている。そのために、日本は何よりも世界の色々な所からの観光客を迎える準備を続ける事が大事だ。新しい日本の姿だけではなく、残されている昔の日本の姿もよくリニューアルしてもっと日本らしい日本を世界に見せるべきだとおもう。
以上
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