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千歳マラソンボランティア活動
北京外国語大学3年生 韓 璐
今年は地震があったため、参加予定だったいくつかの研修プログラムが延期や中止になってしまったので、参加できなくなり、残念に思っていた。こうした中、今回の千歳マラソンボランティア活動に参加させていただき、非常にうれしかった。
今年の千歳マラソンは31回目を迎え、ハーフマラソンとフルマラソン両方あわせて、参加者が1万人を超えたそうだ。ボランティアとして私たちが担当した第8給水所はゴールまで2000メートのところにあった。そこは最後の給水所で、水とスポーツドリンク、フード、スポンジと3つのグループに分かれていた。その中で、私と土田さんと村上さん3人はフード担当として、バナナ、カロリーメイト、レモン、パンなどをランナーたちに提供した。
6月4日、千歳に着いて、東京から行ったほかのボランティアと一緒に打ち合わせをした。私はボランティア活動の参加が初めてなので、どうしたらいいのか全然わからなくて、最初はかなり不安だった。しかし、皆さんがやさしく教えてくださったので、だいたいのイメージをだんだん掴めるようになった。十数年も千歳マラソンボランティア活動に参加し続けている伊藤さんは、「第8給水所は最後の給水所で、マラソンが始まる前から終わるまでずっと働いていなければならないので、一番つらいかもしれませんが、一番楽しくて、やりがいのある給水所だと思う」といった。それを聞いて、とても楽しみにしていた。
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翌日朝7時、皆さんと一緒に千歳マラソン会場――千歳市スポーツセンターに向かった。第8給水所のボランティアの中に、JALの社員以外に、地元の人たちもいたので、スポーツセンターで第8給水所のすべてのメンバーと合流した。簡単な打ち合わせの後、いよいよ第8給水所へ移動し、準備をし始めた。水とスポーツドリンク、フード、スポンジ、この3つのエリアは約200メートルずつ離れていたので、最初に、各エリアのポジションを決めて、資材を決めたところに運んだ。次に、テントを張ったり、机を固定したりした。最後は、トレーを洗い、バナナを切って、食べ物をトレーに乗せて机に並べた。
9時半、ハーフマラソンがスタートした。10時頃、第8給水所の準備はほぼ完了。10時10分、フルマラソンもスタート。10時半くらい、ハーフマラソンのトップランナーが第8給水所を通過した。スピードが速くて、食べ物とかを取る余裕がなかったので、ボランティアとして応援しかできなかったが、自分の記録更新を目指し、自分との戦いをしているランナーたちの姿を見て感心した。その後、ランナーたち続々と通過、フードをもらう人も増えた。私は、手でレモンのトレーを持ってランナーたちにレモンを渡しながら、「頑張ってください」「もうすぐですよ」と応援した。向こうも「ありがとうございます」「頑張ります」と笑顔で返してくれた。その感謝の言葉を聞いた瞬間、心が温かくなり、自分の応援の気持ちが伝わってよかったと感じた。
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12時過ぎ、フルマラソンの先頭ランナーも第8給水所を通過した。40キロも走ったにもかかわらず、勢いもスピードもスタートしたばかりのようで、プロとしての余裕を感じた。それを見て、日々真剣に走っている姿が目の前に浮かんできた。時間がたつにつれて、通過のランナーが多くなってきた。同じフード担当の村上さんはずっと明るい声で「ファイト」「負けるな」と応援していた。時々ランナーたちは「もう無理です」「負けます」と返してくれたが、「もうすぐゴールだから、頑張ってください」と言ってあげたら、すぐ「ありがとうございます。頑張ります」と元気そうに走り出した。「最後まで走りぬく」「絶対ゴールする」というランナーたちの魂に心を打たれた。マラソンがいよいよ閉幕を迎え、ランナーたちがどっと来て、レモンなどをうまく渡せないケースが増え、次第に疲れが出てきた。しかし、ランナーたちの感謝の言葉と村上さんと土田さんのエールからたくさんの力とパワーをもらって、ランナーに負けないように頑張ろうと心の中で自分を応援した。最後のランナーが第8給水所を通過するとともに、応援の仕事も終わった。第8給水所のメンバーと一緒に片づけて、記念写真を撮った。
マラソンというと、今までプロ選手しか参加しないスポーツというイメージだったが、今回のボランティア活動を通して、マラソンに対するイメージが変わった。今回のランナーの中に、プロ選手はもちろん、お年寄り、子ども、学生もたくさんいた。ホームページによると、完走率が100%に近いそうで、素晴らしいと改めて感心した。そして、マラソンを楽しんでいるよランナーたちの様子を見て、マラソンは年齢と性別を超えたスポーツだと感じた。
また、一番感動したのはやはりランナーたちの感謝の一言だった。「頑張ってください」と「ありがとうございます」は言葉として極めて簡単であっても、そこから励まし励まされつつというランナーとボランティアの絆が生まれてきたのではないか。その絆もマラソンボランティア活動の一つの魅力だろう。今夏、千歳マラソン第8給水所でいただいたすべての「ありがとう」は一生の宝物になると思っている。
千歳マラソンのランナーの皆さん、第8給水所のすべてのメンバー、どうもありがとうございました。
以上
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