JAL東北応援プロジェクトの研修レポート(3/22-3/23)
台湾政治大学研修生 張雅筑
3.11東日本大震災が発生してすでに4年程が経っていますが、東北地方へ行って来ました。私は震災前に東北地方へ行ったことがありますが、今回、被災地となってしまった場所へ足を運ぶ機会をいただけて本当に感謝しています。なお、出発前には、被災地へ足を運ぶのに一体どのような心持ちで行けば良いのかが分からず、楽しむことは不謹慎なのではないかという思いがありました。3月22日の朝5時に新浦安駅へ向かった時も、ずっとそう考えており、不安な気持ちが溢れていました。
しかし、実際に被災地へ行き、観光需要が落ちているのでどんどん足を運んで欲しいという現地の方々やお世話になった東北応援プロジェクト担当の皆さんのお話を聞いて、やっと安心しました。被災した現地に足を運んでわずかでも復興に貢献出来たのであれば幸いでした。
◆ 3/22(日曜日)
【羽田空港-青森空港-久慈駅(三陸鉄道震災学習列車見学)-田野畑駅-田老地区
(被災地訪問+DVD視聴)-グリ-ンピア三陸みやこ】
☆ 三陸鉄道震災学習列車について
3.11東日本大震災発生から4年が過ぎたこの日に空路で岩手県へ向かった私は、初めに三陸鉄道の震災学習列車に乗りました。三陸鉄道は岩手県の沿岸部を走る鉄道で、北リアス線と南リアス線二つの路線からなっています。震災により、海沿いを走るこの三陸鉄道は壊滅的に破壊されましたが、復旧した三陸鉄道を走る震災学習列車では、震災に関する知識を学ぶことが出来ます。この列車に乗って、被災直後の様子を自分の目で見ることが出来ました。また、受災した現地へ行き、自分の五感を使って見聞きをすることで、被災された皆さんの苦しみを感じることが出来ました。
☆ 田老地区における語り部ガイドについて
過去の津波被害の経験から既に7~10メートルの防潮堤が作られていたにも関わらず、その防潮堤が役に立たず、今回の震災による大津波で大きな被害を被った田老地区を訪れました。田老地区の土地区画整理事業完成予想図を見ながら、語り部ガイドの説明を聞き、事業の内容は本当に素晴らしいと思いました。なお、二度と津波の被害を受けないために、防潮堤を更に高く作りかえれば良いと私は思っておりましたが、色々な方々のお話を伺う中で、私の考えにも変わりました。今の田老地区は三つの防潮堤工事が進められ、10メートルを超える防潮堤が建てられようとしています。しかし、高すぎる防潮堤による問題、例えば、浜辺や港が巨大なコンクリートによって囲まれることによる景観上の問題、更に生態環境や防災意識に与える影響などの問題があり、防潮堤を更に高くすることの是非についてはまだ議論がされているとのことです。
◆ 3/23(日曜日)
【大槌町(ボランティア活動)-サン・フィッシュ釜石-道の駅遠野風の丘-新花巻駅
(新幹線やまびこ54号)-東京駅】
☆ 大槌町での活動について(講話・ボランティア活動・被災地視察)
大槌町では、3.11東日本大震災の直後より、地元の泥出し・草刈り・海岸の清掃など、様々な活動がボランティアにより行われたとのことです。今回、私たちも階段の修復の為、瓦を指定されたところに運ぶ作業をボランティアで行いました。その作業終了後に、一緒に作業をした人たちと土地の恵みを食べたり、ショッピングをしたりして、岩手県の素晴らしさを体験することができたのは楽しかったです。
東北の現状を実際に見て沢山感じることが有りました。震災から4年を経た東北の現状を見ることができたのは有意義でした。今回の研修で得たことを、台湾の人々とも共有したいです。今回の研修を通して特に感動したことは、被災地で会った方々が皆さま口を揃えて、「来てくれてありがとう」と言ってくれたことです。機会があれば、また東北を訪問したいです。
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