活動紹介:地球人育成プログラム 外国人学生に対する研修プログラム

ビジネスマナーセミナー研修レポートハノイ貿易大学 レー ティ フオン クイ

JAL財団でのインターンシップを始めてから2日後、私はキャプラン株式会社でビジネスマナーコースを受講させていただいた。

教科書だけで日本の基本的なビジネスマナーを勉強してきた私にとって、今回は実践するチャンスだと思い、期待に胸を膨らませた。

マナーコースの参加者は9人で、全員が効率的に受講できるちょうど良い人数だと感じた。また、私以外にもう1人の外国人がいたので、少し安心した。

このマナーコースは2日間に分かれている。1日目はオリエンテーションから始まり、自分自身の振り返り、ビジネスコミュニケーション5つの基本、報・練・相の基本、ビジネスマナーの基本について学んだ。

オリエンテーションでは企業におけるマナーの重要性について紹介された。オリエンテーションで特に印象に残ったことは、顧客満足(CS)だけでなく、従業員満足(ES)も重要な要素であるという点である。なぜなら、従業員が満足している職場では、従業員の生産性や顧客対応への意欲が高まる傾向があるからである。自分の考えにおいて、従業員満足の重要性を見逃していたことに気づいた。

次に、それぞれが順番に「お勧めしたいこと」というテーマについて発表する様子をビデオテープレコーダーに録画した。その後、私たちは一緒にそのビデオを見ながら、自分や友人の第一印象について意見を交換した。私自身が他の人の前で話しているときの口癖や動作の癖を初めて発見することができた。他の人の録画を見た際、誰でもうまくできたことと改善すべきことがあり、私も友人から色々なことを学ぶことができた。しかし、自分を見極めるだけではなく、それに気づいた後は自分を変え、今後のビジネスに活かすことがより重要だと考えている。これは本当に役立つ活動だと感じた。

自己反省の後、人と信頼関係を構築するためのビジネスコミュニケーションの基本を学んだ。基本的には「挨拶」、「表情」、「身だしなみ」、「言葉遣い」、「態度」の5つの原則が含まれている。先生からは、これらの5つの原則を難しい順に並べるように指示されたが、ほぼ全員が「言葉遣い」が一番難しいと答えることに驚かされた。

日本語を学んでいる外国人の私にとって、敬語とビジネス用語が非常に難しいと思うのは当たり前のことだが、どうして日本人も困っているのだろうかと疑問に思った。日本人の友人に聞いてみると、日本人だからこそ若者の言葉を使いやすくなったり、敬語やビジネス用語を使う機会があまりなかったために忘れてしまったと答えた。したがって、ビジネス用語は外国人だけでなく、日本人にとっても練習が必要なことである。

しかし、ビジネスコミュニケーションは単に敬語やビジネス用語を上手に使うということだけでなく、表情と態度も非常に重要である。このことを証明するために、先生はメラビアンの法則を示してくださった。

メラビアンの法則によれば、人と人とのコミュニケーションにおいて、言語情報(言葉遣い)が7%、聴覚情報(語調)が38%、視覚情報(表情・態度)が55%の影響を持つことが示されている。

したがって、円滑なコミュニケーションを実現するためには、言葉遣いだけでなく、豊かな表情を身につけて、誠意を態度や表情に反映させることが不可欠である。そのため、私たちは目や眉の動かし方、口を大きく開けること、自然な笑顔を作ることなど、表情の訓練も受けた。

2日目は、電話応対・ビジネスメール、来客応対、訪問マナーについての講義を受けた。前日の復習として、場面別の敬語のトレーニングを行い、身だしなみも再度チェックした。

初日と比べると、髪を清潔に整えた人や、適切な服装や靴に変えた人がいて、皆が自身の身だしなみに気を配っていることが明らかに感じられた。皆は自己反省や他者のフィードバックを通じて成長した。

その後、電話応対の基礎スキルについて教えていただいた。
私が一番好きな言葉は「笑い声」である。笑い声とは、相手に心地よい印象を与える声であり、笑顔が感じられる声という意味である。

では、どうして電話応対では笑い声が必要なのなのだろうか。電話の特性は声のみのコミュニケーションである。相手の表情や態度が見えないため、健康的で、活気にあふれたトーンで、ハキハキと応対することが求められるのである。

これから、顧客との電話応対の際に、常にこの言葉を頭に留め、自分の笑い声を感じさせる努力をしていきたいと思っている。

訪問・来客応対のマナーでは、席次の判断、指し示し、道案内、名刺交換、お茶のいただき方、紹介する順番など、さまざまな要素を勉強した。

その中で、特に気になったのは席次の判断である。私の国ではこのようなマナーがほとんど存在しないため、非常に驚いた。応接室、会議室、乗り物、エレベーターなど、さまざまな場面で座席の座る位置が異なる。席次は目上の方への敬意やもてなしの意味が込められているため、マナーの中でも基本中の基本とされている。このマナーコースに参加しなかったら、一番基本的なマナーさえ全然分からなかったので、本当にありがたい経験だった。

日本のビジネスマナーは細かいことまでこだわることを実感した。それが日本のサービスが世界中で高く評価される秘訣だと考える。日本のビジネスマナーを修得できるまで、まだ長い道のりがあると分かっているが、このコースを最初のステップとしてJAL財団の今後の仕事に活用できるようにしたいと思っている。

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