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活動紹介:地球人育成プログラム 外国人学生に対する研修プログラム
JALエアライン提携戦略部研修レポートハノイ貿易大学 レー ティ フオン クイ
航空会社は世界中で広範囲に活動しているので、航空ネットワークは不可欠な要素である。ネットワークのおかげで、他の航空会社と提携し、市場を拡大し、お客様に多彩な選択肢を提供し、競争の激しい市場で生き残ることができると言われている。
9月13日の、JALエアライン提携戦略部の研修では、ネットワークを利用することで、どのようにエアライン提携を実施しているか、そしてベトナムにおける提携状況について学ぶ貴重な機会となった。
まず、担当者からエアライン提携戦略部の業務について紹介していただいた。この部署の主な役割は、新しい提携パートナーを見つけて交渉することである。さらに、他の航空会社からJALと提携したいという問い合わせにも応じ、提携の機会を追求する。
提携が実現した場合、パートナーとコミュニケーションを取り提携戦略を練る。そして、提携の効果を定期的に評価し、1年に2回報告する。これらの業務は人と人、飛行機と飛行機、航空会社と航空会社を結びつけることができる有意義で素晴らしい仕事だと感じた。
それから、エアライン提携の様々な形態について説明してくださった。提携の関係の深さを下から順番に列挙すると6つの形態がある。それは自社単独、インターライン、マイレージ提携・ラウンジ相互利用、コードシェア、アライアンス、共同事業である。
自社単独から他の航空会社と提携する最初の形態は「インターライン」である。インターラインとは、航空会社同士が互いに航空券を発券できる仕組みであり、代理店のような役割を果たす。
次に進んだ形態として「マイレージ提携」と「ラウンジ相互利用」がある。マイレージ提携により、JALマイレージを使用して他社の航空券を購入でき、また、他社のフライトに搭乗すると、JALマイレージポイントを貯めることができる。さらに、ラウンジ相互利用により、JALがラウンジを設置していない国の空港で、提携の航空会社のラウンジを使うことができるので非常に便利である。
次は機内のアナウンスでよく聞かれる「コードシェア」の形態である。コードシェアとは他の航空会社が運航する便を自社の便として販売することである。なぜコードシェアが必要なのかというと、JALはネットワークを広く展開しているが、すべての都市やルートを網羅することは難しいのである。そのため、コードシェアを実行することで、実際に運航していない都市にも目的地を拡大でき、お客様の利便性を向上させ、気分を変えてフライトをお楽しみいただけるようになる。また、コードシェア便を運航することで、海外のお客さまがJALの存在を認識しやすくなる効果もある。
コードシェアは他の航空会社の便をJALの便として運航するため、提携する前に相手の状況を正確に確認しないと、お客様からのクレームが発生し、JALへの信頼が損なわれてしまう可能性がある。そのため、安全性、ネットワーク、サービス品質のポイントをチェックするのは大事なことである。これらのポイントを満たせば、コードシェアパートナーの契約を締結することができる。
その後、ITシステム、マイレージプログラム、運賃、スケジュールなどを調整する業務もあるため、国際提携業務はエアライン提携戦略部だけでなく、他の部署との連携にも支えられている。
JALがコードシェアを行う多くの航空会社は、ワンワールドアライアンスという航空連合に加盟している。ワンワールドアライアンスへの参加には、高品質のサービスと安全性を提供する必要がある。アライアンスは共通のサービス基準を設けており、これを満たすことで多くの航空会社と提携できる。したがって、JALを選んでいただくお客様は、さまざまな選択肢から高品質のサービスを受けることができる。
ただし、どんな航空会社でもアライアンスに参加するわけではない。なぜかというと、たとえばアライアンス外の航空会社とコードシェアをすることができないなどのルールを持っているアライアンスも存在しているためである。つまり、いくつかのことが制限されているので、提携の自由度を保つためにアライアンスに加盟しない航空会社もある。
そこで、参加するかどうかは、自社の状況を評価し判断すべきである。自社のビジネス戦略や提携に関する考え方に合わせてアライアンスへの参加を検討することが重要である。
アライアンスを超えて、航空会社同士が結びつく「ジョイントビジネス」または「共同事業」と呼ばれる形態が存在している。これは、最も深化した国際提携の形態である。2社もしくは複数の航空会社間で路線、販売、マーケティングを一体化し、協力して効率を高める。
最初に聞くと、コードシェアに似ているように思えるかもしれないが、実際には航空会社間の協力の深さのレベルが全然違う。
共同事業はコードシェアのように便名を付けるだけではなくて、スケジュールも戦略も一緒に決める。売り上げの面において、コードシェアは各航空会社が自社の売り上げを管理するのに対し、共同事業は路線の売り上げを同じお財布に入れてから、分配する。つまり共同事業の路線のどの便を売っても同じ収入になる仕組みである。
JALが実施している共同事業には、太平洋線共同事業、マレーシア共同事業、そして欧州線共同事業という3つの市場が含まれている。その中で、太平洋線とマレーシアでは一つの航空会社との提携が主要な特徴となっている。一方、欧州線共同事業は複数の航空会社が協力してヨーロッパへのアクセスを提供する素晴らしい例である。共同事業はJALのグローバルな存在感を高め、お客様に優れた旅行体験を提供することができる。
国際提携により、JALは他社から学び、双方に利益のある関係を築くことができる。自社単独から最終的に共同事業の形態に至るまでの長い道のりを振り返ると、それは人々の協力と努力に支えられたものであり、非常に感銘を受けた。この過程でさまざまなつながりが常に存在し、航空業界における成功の一番需要な要因だと言っても過言ではない。
最後に、ベトナム提携の担当者からベトナムの状況について詳しくご説明いただいた。自分の国の話であったため、実際の知識と担当者が提供した情報を結びつけることができた。その中に、知らなかったこともたくさんあって、興味深かった。ベトナム提携の話を通じて、いつも理想的なパートナーが現れるとは限らないことが明らかになってきた。また、理想的なパートナーを見つけられても、すぐに提携が実現できるわけではない。提携にはさまざまな制約が存在し、コントロールできない要因が影響を及ぼすこともある。一つの航空会社と提携するためには、さまざまな困難を乗り越える必要があることを考えると、エアライン提携戦略部の取り組みにはとても感心した。
エアライン提携戦略部での研修を通じて、国際提携はJALに不可欠な部分であることに気付いた。パートナーを探す段階から完全な提携の実現までは、多くの人々の協力と努力によって成り立っている。国際提携は色々なプロセスがあり、絶対に簡単ではない業務だと感じている。
そして、同業種の会社の間に競争関係だけでなく協力関係も生まれ、お互いの成長を促進することができる。航空業の場合は、国際提携により、自社の飛行機が運航していない地域から売上を得ることができる。同時に多くの目的地へのアクセスや、コードシェアや共同事業による便益と、スケジュールの柔軟性は、顧客に快適さと便利さを提供できる。エアライン提携戦略部の仕事を学ばせていただくことにより、航空業界に対する興味が一段と高まり、この分野におけるやりがいを実感した。