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活動紹介:地球人育成プログラム 外国人学生に対する研修プログラム
日本環境教育フォーラム(JEEF)での研修ハノイ貿易大学 レー ティ フオン クイ
9月24日から1ヶ月間、日本環境教育フォーラム(JEEF)で研修を受けさせていただいた。
JEEFが協力しJAL財団が主催する「2023JALスカラシッププログラム」では、環境問題とSDGsに関する知識を得ると同時に、様々な国の環境問題について情報共有を行い、草刈りや海岸清掃などの環境保護活動にも参加した。これらの経験は、環境問題に関心を持つようになるきっかけとなった。また、JEEFが行った講義やチームビルディングのセッションでは、進め方や伝え方が分かりやすく、印象的だった。そのため、今回の研修では、JEEFが展開している環境プロジェクトを通じて、環境への理解を深め、プロジェクトの運営の手法や成功の秘訣について学べることを楽しみにしていた。
JEEFのプロジェクトは国内、海外、GEMS(Great Explorations in Math and Science)の3つの事業に分かれており、様々な分野、地域、対象に広がっている。教育の内容は座学ではなく、体験と対話を中心に据えており、持続可能な将来に向けた取り組みを行っている。
その中で、GEMSのプロジェクトは特に興味深いものだった。GEMSは子供を対象にした科学と数学の体験型プログラムである。このプロジェクトでは、体を使った楽しい活動が取り入れられることにより、子供たちが科学と数学を楽しむことができ、その体験から自らの好奇心や想像力を高めることができる。
私は研修期間中、GEMSの教材整理を手伝う機会があった。それは使われなくなったボタンや切手、海洋プラスチックなどを集め、分類し、ゲームや可愛い小物を作るプログラムである。この活動を通じて、子供たちは科学と数学の知識だけでなく、不要な物やゴミの再利用といった、原料の節約や環境保護についての教訓も組み込まれている。私は、将来これらの子供たちが数学者や科学者だけでなく、環境保護者としても活躍する可能性があると信じている。GEMSプロジェクトは本当に意義深いものだと思った。
JEEFのインターンシップでは、福島県、千葉県、長崎県、宮城県で実施されたプロジェクトに参加し、合計4回の出張を行った。これらの出張が最も学びの多い機会であったと考えている。
まず福島県と千葉県では、「教職員等環境教育・学習推進リーダー養成研修」のプログラムデザインコースに参加した。この研修は、環境教育やESD(Education for Sustainable Development - 持続可能な開発のための教育)における体験活動の実践力向上を目指している。実際に、自然の観察や外来種の駆除、そして炭づくりなどの活動を行った。
自然の観察を通じてその背後に隠されている生命のサイクルや生物の進化などのメッセージを理解し、外来種の駆除を通じて自然環境の保全の重要性を学び、また炭づくりを通して自然環境再生に貢献できる喜びを体験した。これらの自然体験からさまざまな発見を得ることができ、他の参加者と共有することで、一緒に成長する機会となった。
長崎県と宮城県のプロジェクトはJEEFとメットライフ生命保険と共同で開催された。長崎県では「ミヤマキリシマ環境保全プログラム@長崎県・雲仙温泉 下草刈りボランティア」、宮城県では「100年後に生きる子供たちに感謝される森づくり」というプロジェクトが実施された。草刈りや植林はこれまでの経験とは全く異なる新鮮な体験だった。私は自分が少しでも貢献できたことで、達成感を感じた。特に、100年後に子供たちが継承できる持続可能な環境づくりへの取り組みは、私にとっては大きな感銘を得られるものだった。
これらの出張を通じて、地域ごとに異なる環境課題に対する多様なアプローチと取り組み方を理解した。また、地域の方々や参加者と交流する中で、地域の環境に対する意識や熱意に触れることができ、環境問題への取り組みの重要性を改めて認識させられた。
活動だけでなく、実施された場所からも様々な教訓を得ることができた。全ての研修場所は豊かな自然に囲まれており、その美しさを実際に目にすることで、自然への保護意識が高まっていくのを感じた。特に印象的だったのは千葉県で行われた「森の墓苑」という場所だった。ここは、「自然の中に眠り、森を育てるお墓」というコンセプトで、かつて経済活動のために自然が失われた場所を、50年後に再び豊かな自然の森に戻すという墓地である。人間が亡くなった後に、次の生命を支えるとともに自然を元の状態に戻すというアプローチは、本当に感動的であり、有益なことだと感じた。
また、新しい地域を訪れることで、その地域特有の雰囲気や人々、料理、文化を理解する機会を得ることができ、地域間の違いを比較することができた。例えば、出張のおかげで雲仙温泉と鳴子温泉を訪れることができた。それぞれの温泉は泉質や湯船の形など、たくさんの発見があり、日本の文化への理解がより深まった。
さらに、国立競技場で開催された東京レガシーハーフマラソン2023のチャリティラウンジの研修も、私の記憶に深く刻まれている。性別、年齢、国籍、肌の色を問わず、だれでもこのハーフマラソンの大会に参加できる。初めてそのような大規模なスタジアムに足を踏み入れた際、参加者たちの情熱が私の身にも伝わってきた。
彼らが完走した後、周囲からの拍手や「お疲れさまです」という励ましの言葉があった。これは、参加者たちにとって、自らの努力が認められる、意味のある行動であると感じられた。20kmの距離を完走することができない参加者もいたが、それでも参加登録し、走ることを楽しんで、全力で頑張ることはすごく素晴らしく、とても勇気があることだと思った。
参加者の姿を見て、私自身も何か変わったと感じた。自分はこれまで活動力を節約する生活を送ってきたことに気づいたのである。自らも彼らのように何かのために努力を惜しまずに取り組み、目標を達成する人になりたいという気持ちが芽生えた。
JEEFでの研修は本当に貴重な経験だった。JAL財団とは異なる雰囲気や働き方に触れることができ、日本の職場文化の別の側面を知ることができた。また、JEEFの同僚とは、ベトナムの文化や料理についての話をしたり、日本語の指導や修正を受けたり、日本文化について丁寧に説明していただいたり、昼休みや退社後に一緒に食事に行くこともあり、周囲の方々からさまざまなお手伝いやサポートを受けることができた。これらの経験のおかげで、JEEFでの1か月間の研修は毎日が充実したものとなり、幸せな時間がたくさんあった。
利益追求のために自然を破壊する現代社会において、JEEFのような団体は不可欠な存在である。JEEFスタッフが日々環境への配慮をする姿と、JEEFのプロジェクトへの参加により、私も自然と環境に対する責任について考える機会を得ることができた。
将来の仕事が環境教育とか自然保護に直接関わるとは限らないが、少なくとも自らの日常生活において、より意識的に環境への配慮や社会への貢献について考えるようになった。このような意識改革は、私が関わるあらゆる環境保護活動や社会貢献活動にもプラスの影響をもたらすと信じている。地域や社会に貢献する機会を増やし、より持続可能な未来に向けた取り組みを積極的に推進していきたいと考えている。