活動紹介:地球人育成プログラム 外国人学生に対する研修プログラム

ビジネスマナー研修ハノイ貿易大学 グエン・ティ・タン・ホン

Pasona HR Solutionで開催したビジネスマナー研修に参加させていただいた。研修は2日間と短い期間であったが、日本企業での仕事における基本的なビジネスマナーについて習得することができた。ビジネスマナーに関する知識を広げるだけでなく、日本で働く若手と交流する機会でもあった。研修コースに参加した全員とビジネスマナーについての知識を共有することができた。

本ビジネスマナー研修は、日本企業の新入社員を対象としており、企業におけるマナーの基本知識を提供する。本研修コースには全員で11人が参加し、その中には私とタイ出身の2人の外国人も含まれていた。全員が入社1か月未満の新入社員だそうだ。

研修の2日間を通じ、職場におけるビジネスマナーについてたくさん勉強になった。初日は、各自が自己紹介やコミュニケーションで一番大切にしていることについて3〜5分の準備を行い、1分間で発表しながらビデオを録画した。その後、ビデオを再生して自己の強みと改善すべき点を振り返った。

私の場合、日本語の問題もあったが、より大きな問題は人前で話すことへの恐怖だった。ビデオを振り返ることで、自己改善が必要な点を多く認識させられた。その中で最も重要なポイントは、自信を持って明確に話すこと、声のトーンやジェスチャーに気をつかうこと、聞き手とのアイコンタクトをとることだった。また、コミュニケーションにおいて笑顔が大切であることにも気付いた。緊張していたため、発表中に笑顔を見せられなかったことが、自信が足りない様子と見られた。

研修中には、企業におけるマナーの重要性が何度も強調された。顧客満足(CS)は企業の成功の鍵という。何千もの企業が同様の製品やサービスを提供している中で、どのように他社と差別化するかが課題である。この課題の解決策としては、顧客の立場に立って働くことから始まることだという。顧客の気持ちに気を配ることで、企業は高く評価され、顧客の満足を得ることができるのではなかろうか。顧客が満足する理由は、期待以上のサービスを企業から得るからだ。また、顧客に信頼され、企業の認知度を高めるためには、全ての従業員が協力することが必要である。言い換えれば、各個人の行動は企業のイメージを代表している。

しかし、CSの観点から仕事をするために、ESを向上させることも同様に重要だ。ES、または従業員満足度は、従業員が所属する会社に満足しているかどうかを示している。これは企業の文化、理念、ビジョンに共感することで決まる。また、仕事で評価されることや業績が認められることで、従業員が達成感を持ち、自己充足感や企業への貢献度を感じることができる。

さらに重要なのは、企業内の従業員間の関係である。良好な同僚関係を築くことで、仕事で助け合い、相互に意見を交換し、共に成長することができるのではないだろうか。私にとって、ESを向上させることがCSを向上させる鍵であり、それにより企業に利益をもたらし、自分自身も仕事にやりがいを得ることができる。

ビジネスコミュニケーションには多くの原則があり、それぞれの企業によって異なるルールがあるが、基本的に挨拶、表現、身だしなみ、言葉遣い、態度の5つの基本原則が指摘されている。第一印象で人を判断する要素について尋ねられた場合、全ての受講生が見た目(身だしなみ)だと答えた。しかし、驚いたことに、数値的に見れば、身だしなみが第一印象の90%を決定し、たった3秒で判断されるという。

また、職場における適切な服装の身だしなみチェックポイントも全員と一緒に確認した。このリストには髪、顔、服、手、足元、そして装飾品に関する規則が詳細に記載されている。私はイヤリングやネックレス、ブレスレットなどのアクセサリーが好きだが、仕事と個人の好みを分ける必要があることを理解しているので、TPOに合った服装を心がけている。また、心からの自然な笑顔でコミュニケーションをとる方法についても学んだ。「ウィスキー、大好き」というフレーズを繰り返す方法を教わった。

ビジネスコミュニケーションにおける言葉遣いについても練習した。具体的には、敬語と謙譲語の使い分け方法を学び、ペアで練習した。実は、ベトナムの大学で敬語の授業で学んだことはあるが、実際に適用すると困惑した。外国人受講生だけでなく、日本人の受講生も敬語と謙譲語の正しい使い分けに苦労しているようだ。やはり日本語は難しい。

初日の終わりには、職場文化「報連相」に関するテーマについても教わった。5W2Hに基づき、「報告-連絡-相談」は職場だけでなく、子どもの頃から学ばせることが分かった。箕面市でマルチエスニックフェスティバルのボランティア活動に参加した時、そこで子どもたちが報連相というルールに基づいて行動する姿に気付いた。やはり、報連相のルールを守りながら仕事をやると無事にうまく進んでいく。また、報連相を通じて、日本人の責任感を強く感じた。

2日目には、電話応対に関するマナーを教わった。具体的には、電話がかかってきたときの対応方法を練習し、その後ペアで電話をかけた。通話は録音されたので、自分のマナーを振り返ることができた。それにより、改善すべき点を認識させられた。対面会話とは異なり、電話では声だけなので、声を通じて状況を判断し、相手と対応することとなる。

どうすれば相手にオープンで尊重する態度を伝えることができるのだろうか。それは、声の出し方や言葉遣いによる。

また、電話を受け・かける際には、どのように情報を伝えるかに注意しなければならない。特に、電話で情報を正確に把握するためには、日時、場所、連絡方法を確認する際に、言葉を曖昧にせず、明確に伝えるのが規則である。

さらに、電話を取り継ぐ際、取り継ぐ担当者が会社に不在、休暇中などの時は、状況に応じた異なる対応が求められる。注意点としては対応時に個人情報を不必要に述べないことに気を使うべきだ。模擬電話で練習した際には、声の明るさを感じさせないことや、話し言葉とビジネスコミュニケーションでの言葉の使い分けを改善しなければならなかった。また、「よろしいでしょうか」という若者の言葉を使ってしまい、「えーと」や「うーん」といった口癖があることにも気付いた。

次に、訪問・来客応対のマナーについて学んだ。4人のグループに分けられ、模擬アポイントで、自分が新入社員として携わっているプロジェクトの、担当者である先輩と一緒に、パートナーの会社に挨拶に行く状況である。移動中どのように邪魔にならないようにするかという方法、名刺の交換方法について指導された。顧客を訪問する場合は、電話に対応するマナーから、会議室に案内する、お茶を差し出す、エレベーター内や車内での振る舞いまで、全部の内容をペアでやってみた。

最後に、メール対応について勉強した。メールを明確で簡潔に書くこと、メールに24時間以内に返信することが基本ポイントとなる。このスキルは、重要な情報をまとめる能力が必要なだけでなく、曖昧な表現を避ける言葉の使い方と、関係者全員に対するメールのcc、bccの送信に対する慎重さも求められる。

ベトナムで短期間のインターンシップをした経験があるため、日本とベトナムの企業文化の違いを少し感じることができた。例えば、ベトナムでは上司と部下の間に大きな隔たりがない。互いに尊重し合うのは当たり前だが、階層的な距離があまりないため、従業員が個人的な意見を自由に出すことができる。賛成や反対の意見も気軽に共有することが特徴である。また、ベトナムでは、接客業でなければ、職場での服装について厳しいルールはない。

ベトナムの職場から日本の職場に移ることは、ある程度の困難があると思われている。しかし、一つ非常に気に入っている点は、顧客に対しておもてなしの態度を明確に感じることができる点である。全てが細かい動作、言葉、態度において顧客のために整えられているのがわかる。この点は本当に学ぶべきものだと思っている。「顧客は神様」と言われる日本で、顧客として最高のサービスを受けることができると実感できる。

本コースで顧客の要求に対する態度について研修を受ける際に、面白いことが起こった。顧客の要求を受け入れる際には、尊重の意を表して頭を下げるべきと教えられたが、模擬演習では、日本人の一人が実際に跪いて顧客の要求を聞いていた。実は病院に行ったときに似たような体験をしたことがあるので、日本の来客応対に対して非常に尊敬している。顧客の気持ちに対する配慮は、顧客から高く評価され、尊敬されるに値する。

マナー研修コースに参加できたことは、私にとって大切な経験である。実践して自己を振り返り、それによって改善目標を設定することができた。また、教師や同じコースの仲間から励ましの言葉ももらった。このコースで学んだことをしっかりと実践し、仕事に活かしていきたいと考えている。

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