活動紹介:地球人育成プログラム 外国人学生に対する研修プログラム

客室訓練部研修ハノイ貿易大学 グエン・ティ・タン・ホン

8月5日に客室乗務員の業務についての講義を受けるとともに、サービス業務を体験させていただいた。客室乗務職について理解を深める貴重な機会となり、この仕事にますます憧れを抱くようになった。

当日は、客室訓練部のご担当の方に非常に熱心に説明していただいた。サービス訓練を分かりやすく説明していただき、ビジネスクラスサービスのテーブルクロスひきと機内食の提供を体験できるように案内していただいた。

まず、客室乗務員の初期訓練について話していきたい。訓練は2つの主な部分に分かれており、ひとつは保安要員としての訓練と、もう一つはサービス要員としての訓練である。JALの便では、乗客に最良の体験を提供しながら、乗客の安全も確保することが客室乗務員の役割になっている。

およそ2か月の間に、新人乗務員は乗務職に関する必要な知識を身に付け、多くの筆記試験や実技試験を受ける。これらのテストに合格すれば、制服を着用し、機内でのサービス訓練を受けることができる。

保安要員の業務は緊急事態への対応と日常安全業務の2つに大別される。頻繁に起こることでないとはいえ、ハイジャック、テロ、爆破予告、航空・航空機に関する事件など、フライトが緊急事態に直面するリスクはある。速やかに対応し、全乗客の安全を確保するため、客室乗務員は迅速かつ的確な対応を求められており、乗客の緊急脱出を誘導しなければならない。

また、急病人発生時の救急処置、気圧急降下時の対応、安全阻害行為旅客への対処など、さまざまなスキルが求められる。異音や異臭、不審者、不審物を発見した場合にも対応が求められる。

機内では、緊急脱出に備え、調整可能な2つのドアモードが用意されている。客室乗務員はドアモードを調整するための厳しいルールを覚えなければならない。ひとつはアームド(オートマチック)モードで、飛行機のドアを開けるとドアに格納されている脱出用スライドが自動的に飛び出して膨らむモードである。もう一つはディスアームド(マニュアル)モードで、ドアを開けてもスライドが自動的に膨らまないモードである。

通常、飛行機が離陸する際には、ドアが閉まった後、ドアの状態をアームドに変更する必要がある。また、着陸する際には、飛行機が停止した後、ドアの状態をディスアームドに切り替える必要がある。この規則を厳守しなければならない。なぜなら、例えば、ドアがアームドモードでないと、緊急着陸時にドアが開いても脱出スライドが飛び出さず、乗客が脱出することができない場合があるからである。

このように、客室乗務員は乗客に快適で安全なフライトを提供するために、小さなことから丁寧に対応しないといけない。また、これらをうまく行うためには、日常から安全に対する意識を高めることが重要であり、安全確保のための対応意識を高めるべきである。

保安訓練に加えて、全ての客室乗務員は、毎年1回実施される定期的な救難訓練に参加することになっている。この訓練は、緊急脱出時に指示や誘導を出す必要がある状況をシミュレーションするものである。乗客を安心させながら、酸素マスクの装着、ライフジャケットの着用、緊急着陸時のスライドでの脱出方法などの指導を練習する。

次に、国内線から国際線のファーストクラスまでの訓練スケジュールを説明していただいた。

新入社員は約2か月間の国内線訓練を受ける。前述した保安要員としての訓練とサービス要員としての訓練を受けた後、実機で1か月間のOJT(On the Job Training)に入る。OJT期間中は、インストラクターのサポート・指導のもと、客室乗務員としての業務を行う。OJTの条件を満たせば、本番のフライトが始まる。

OJTを終えた後、まずは国内線限定で乗務をする。その後国際線移行訓練を受け、約2年半~3年間、国際線のエコノミークラスやビジネスクラスで乗務する。国際線では、国ごとのルールに基づきながら、より高度な勤務が求められる。

また、国際線では国際線の乗客とコミュニケーションが取れるよう、一定の英語力が求められる。通常、ビジネスやサービス業における英語でのコミュニケーション能力が求められる。英語だけでなく、JALが就航している世界各地の文化や習慣の自己学習も重視されている。この間、先輩からのフィードバックも受け、よりプロフェッショナルな働き方ができるようになる。

続いて、エコノミークラス、ビジネスクラスとインチャージ業務を行う。この時、サービス業務に一層励むと同時に、積み重ねてきた経験により、迅速かつ的確な指示、後輩のサポートなどを行う必要がある。役職が上がれば上がるほど、客室乗務員に求められる責任や仕事能力も高くなる。また、ファーストクラスの客室では5日間の訓練が行われる。

上記のスケジュールに沿った研修を終えた後も、客室乗務員は各地域の言語や文化に関する知識や言語能力向上などさまざまな知識を勉強し続ける。そして、機内で提供するサービスには常に革新と改善があるため、積極的に学ぶ姿勢が非常に重要である。

上記の客室乗務員のキャリアパスを見れば、チーフキャビンアテンダントになるには、多くの時間がかかることがわかる。チーフとして、最高のパフォーマンスを持つ客室乗務員であるためには、単に素晴らしいサービスを提供することだけでなく、客室乗務員を管理し、仲間関係を繋げて、全員を成長させることも必要である。そのため、チーフになるには少なくとも10年かかると言われるのも理解できる。

次に、私はモックアップという場所に連れて行っていただいた。ここは、機内の空間を再現した訓練施設である。ちょうど当日に、新人が機内でのサービス訓練を受講しており、例えば、機材の情報をアナウンスしたり、安全指示を案内したり、火災警報装置の点検を行ったりしていた。

「おもてなし」の接客やサービスを提供するために、多くのルールに注意する必要がある。例えば、機内通路が非常に狭いため、カートを押して食べ物や飲み物を提供する際には注意を払うべきである。乗客に飲み物を注ぐ際は、揺れによって飲み物が乗客にこぼれないように、乗客の座席よりも低い位置で注ぐ必要がある。また、機内では揺れが発生するだけでなく、カート自体がかなり重いため、カートを移動させる際には十分に気を付けなければならない。カートを停止する際には、カートが勝手に動かないようにストッパーを下げる必要がある。全ての乗務員は、小さなことに注意を払うのが非常に重要である。

私は空の状態(まだ食べ物や飲み物が載っていない状態)のカートを移動させてみた。カートはかなり重く、さらに機内は水平ではないため、カートを移動させるのがとても難しかった。

最後に、テーブルクロスの広げ方と乗客への料理の提供体験を指導いただいた。テーブルクロスの持ち方から、手早く美しく広げる方法、料理皿の持ち方、料理の並べ方のルールまで、全てに細心の注意が必要だった。

また、ワイン提供の際の正しい注ぎ方を教わった。ワインを持つときは、乗客にわかるようにワインのラベルを表に向けること、ワインボトルに手の温度が伝わらないようにリネンを持つことなど、全てを巧みに実施しなければならない。私は左利きなので、これはなかなか大変だった。ワインボトルはかなり重く、片手で持って注がなければならないので、ワインを注ぐときに手が震えて戸惑ってしまった。また、両側の列の乗客にサービスしなければならないので、利き手でないほうの手では大変だった。

また、エコノミークラスは乗客人数が多いので、全員に同じ作業を繰り返すのは本当に忙しい仕事だと感じた。さらに、乗客にワインやお酒を提供する際には、気をつけなければならないことがたくさんある。例えば、空中は地上よりも酔いやすいため、客室乗務員は乗客に満足してもらうだけでなく、安全も確保する必要がある。乗客が酔いやすいかどうかに注意を払い、アルコールの量を調節し、水を多めに提供し、乗客の安全を確保するために気を付けている。

ワイン提供/料理提供

インターンの研修中に、客室乗務員の訓練施設で見学・サービス提供体験の機会があるとは思ってもみなかった。以前は、航空業界や客室乗務員というと、とても優秀な人たちがいる、とても素晴らしい仕事だと想像していたので、身近で見学機会はないだろうと思っていた。

しかし、今回の客室訓練部研修のおかげで、新しい知識と新しい経験を得ることができた。客室乗務員という職業の難しさをより理解することができ、同時に客室乗務員の方々をより尊敬できるようになった。

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