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第18回 世界こどもハイクコンテスト 特別表彰式ハノイ貿易大学 グエン・ティ・タン・ホン

今回、JAL財団が開催した第18回世界こどもハイクコンテスト特別表彰式に参加させていただいた。コンテストの準備と開催時期には参加していなかったため、準備の雰囲気や具体的な作業を体験する機会はなかったが、今回の表彰式のサポートに参加でき、良い印象が残った。

では、世界こどもハイクコンテストとはなんだろうか。まず、コンテストの歴史について紹介したい。1964年東京オリンピックの年に、日本航空がアメリカのラジオ局を通じてハイクコンテストを実施し、この詩の形式の国際的な普及と人気の向上に大きく寄与した。初回のコンテストでは、41,000のハイク作品が集まった。

1982年に、日本航空がアメリカで高校生を対象とした2回目のハイクコンテストを開催した。この取り組みは、日本の認知度を高めるための観光促進戦略の一環であった。さらに、1986年には、日本航空がバンクーバーのExpo'86で日本のこどもたちのハイクを展示し、その後、初のこども向けハイクコンテストをブリティッシュコロンビア州で開催し、14,000点の応募作品を集めた。

世界こどもハイクコンテストは、日本語大会と世界大会(日本語以外)に分かれている。日本語大会では、JAL財団が世界中から日本語で書かれたハイク作品を受け取り、優秀な作品に対して大賞と入賞を授与する。これと同様に、日本語以外の言語で書かれた作品も集め、世界大会の開催地の各国と地域で賞を授与するようになっている。第18回コンテストのスケジュールは以下のとおり。

  • 日本語大会(日本語作品)2023年6月1日〜2023年9月30日 締め切りは2023年9月30日
  • 世界大会(日本語以外)2023年10月1日〜2024年1月15日 締め切りは2024年1月15日

このコンテストは2年ごとに開催されることになっている。今年の第18回世界こどもハイクコンテストでは、JAL財団が初めて特別な表彰式を行うことを決定した。具体的には、日本語大会と世界大会の大賞受賞作品の中から、特に優れた3作品を選び、金賞、銀賞、銅賞を贈呈した。特別賞を受賞した方々は、東京のJALスカイミュージアムで行われた表彰式に招待された。

次に、ハイクという詩の形式について紹介していきたい。「近代いわて歌人・俳人」によると、ハイクは世界で一番短い詩と言われており、5・7・5の17音で構成されており、詩の中に「季語」という季節を表す言葉を入れるというルールがある。俳句は短歌から派生して生まれ、各時代を経て、短詩型文芸として確立され、今日まで続く日本の代表的な文芸のひとつとなった。

ただし、このハイクコンテストでは、5・7・5文字(17音節)の形式に厳密に従う必要はない。コンテストに参加する際に重要なポイントは、こどもたちが自由な心で豊かな想像力を発揮するということだ。

続いて、当日開催された世界こどもハイクコンテストの特別表彰式について話していきたい。私はJALスカイミュージアムに午前9時に着いて、表彰式の準備に参加し、大賞を受賞したこどもたちのためのプレゼントを準備した。受賞したこどもだけでなく、都内でハイクに興味を持っているこどもたちも招待した。参加したこどもたちの年齢が3歳から15歳までであるため、プレゼントも年齢に応じて異なるものを用意した。

プレゼントの準備が完了した後、こどもたちとご両親を迎える役割を任された。その間に、大賞と受賞作品を見て、こどもたちの才能に感動した。絵を通じて表現された想像力や感情表現は本当に素晴らしいものだった。

今回のコンテストのテーマは「家族」であり、こどもたちが家族への感謝や愛情を、絵とハイクを通じて表現する機会となった。受賞作品の中で、特に一つの作品が心に残った。それはアメリカのNUTHANA RAMANEEDI さんの作品で、審査員から特別賞を受賞した作品でもある。

As the hourglass turns Moments bind us together Stolen bits of time(原文)
砂時計がひっくり返ると 時が私たちを繋ぐ 盗まれた時の欠片(日本語訳)
NUTHANA RAMANEEDI アメリカ/コッペル/14歳(作者情報)

私は、成長するにつれて、時間がどんどん早く過ぎていくのを感じるようになった。幼少期から大学時代を経て、全てが過ぎ去っていった。振り返ると、全てが素晴らしい思い出だ。もしも砂時計のように時間を逆行できるなら、家族と過ごした素晴らしい瞬間を再び見たい。年齢が違うため、作者の思いと私の現在の考えとは異なるかもしれない。しかし、その絵を見たとき、本当に感動した。

どの年代のこどもたちの経験や思い出が異なるとしても、各作品を鑑賞することで、こどもたちが家族に対して抱く深い愛情を感じることができた。

それでは、今回の特別授賞式で金・銀・銅を受賞した3つの作品を紹介したい。

金賞
姊弟洗狗狗 共享歡樂泡泡沐 牠是我家人(原文)
犬を洗う姉と弟 楽しい泡のお風呂だ 犬も家族(日本語訳)
李予樂(Lee Yu-Le)台湾・高雄/14歳(作者情報)
銀賞
そぼと見た 考えるひと なつの午ご(原文)
塚原 帆香(Tsukahara Honoka)天津/9歳(作者情報)
銅賞
Table of love, a warm space Colors and laughter bloom Differences make us complete(原文)
愛あふれるテーブル、温かな場所 肌色と笑い声が輝く ちがいが私達をひとつにする(日本語訳)
Oliver Millan アメリカ/サンフランシスコ/10歳(作者情報)

金賞、銀賞、銅賞の3つの賞がそれぞれ台湾、日本、アメリカからの受賞者に授与された。その後、受賞したこどもたちやご両親から感想を聞いた。

授賞式が終了した後、こどもたちはJALのハンガーを見学する機会を得た。素晴らしい場所を見学できたことで、こどもたちの興奮を感じることができた。

このコンテストは非常に意義深いものであり、こどもたちが自由に創造力を発揮できる場を提供している。参加者の作品を見ることは、私がこどもたちをより深く理解する機会でもある。こどもたちにとって家族とは、家族で温かい食事を楽しむ瞬間であったり、家族同然の小さな友達である子犬と遊んだりお風呂に入れたりすることである。そのように純粋で愛に溢れる家族の定義は、私に多くのことを気づかせてくれた。

両親とピクニックに行ったり、ブランコで遊んだり、妹と一緒に料理を作ったりする瞬間が、こどもたちの美しい思い出になるはずだと思う。家族との幸せな時間と人生は、いつまでも元気でいるための心の栄養となり、辛い時を慰めてくれるものになる。家族と離れて暮らしている私は、家族という言葉の神聖さをひしひしと感じている。こどもたちの作品は、彼らが家族への想いを表現する場であると同時に、私のように作品を楽しむ者にも家族の深い愛情を感じさせてくれ、家族のありがたみをより一層感じさせてくれる。

また、この世界こどもハイクコンテストは、ハイクについての認知度を高める機会でもある。しかし、ベトナムではこの詩の形式があまり知られていない。例えば、私自身もJAL財団でのインターンシップに参加するまで、このコンテストについては知らなかった。今回のコンテストに参加していたベトナム人の作者は、ほぼハノイ市からの方だけで、その他の地域から参加した人はあまりいなかった。

18回の開催を経て、これまでに応募された作品の数は75万点以上である。このコンテストがさらに多くの人々に知られ、より多くの若者が参加して、さらに素晴らしい作品が見られることを願っている。

今回の特別表彰式に参加でき、心から感謝している。開催者の皆さんの準備におけるプロフェッショナルな働き方と気配りを感じることができた。表彰式に参加したことは、日本の「おもてなし」文化だけでなく、日本人の働き方について多くのことを学ぶ貴重な機会でもあった。

表彰式の関係者全員の準備とプログラムコーディネーションにおける細心の注意など、多くの勉強になった。表彰式の舞台設定から、スケジュールどおりにスムーズに進行するための調整まで、全てが入念に準備されていた。

また、授賞式に参加するこどもたちへのプレゼントを用意する際にも、主催者側の配慮が行き届いていたのが印象的だった。当日の表彰式には3歳から15歳までの子どもたちが参加したため、プレゼントも年齢に応じて異なっていた。表彰式がうまくいくように、全員が細かいところまで気を配っていた。

この特別表彰式のおかげで、日本人の働き方から勉強になったとともに、JALスカイミュージアムのハンガー(格納庫)で実際に飛行機のメンテナンスやチェックを行う実務を見学することができ、本当に嬉しかった。

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