活動紹介:地球人育成プログラム 外国人学生に対する研修プログラム

2024 JALスカラシッププログラムレポートハノイ貿易大学 グエン・ティ・タン・ホン

今回、2024 JALスカラシッププログラムに参加できたことを大変幸運に感じている。本プログラムに直接参加して、非常に印象深い経験をし、国際的な友人たちとともに多くの美しい思い出を作ることができた。

2024 JALスカラシッププログラムは、アジアとオセアニアの大学生に対し、講義や実践的な文化交流活動を通じて知識を広げる機会を提供するプログラムである。このプログラムは1975年にJALによって初めて開催され、その後1990年からは公益財団法人JAL財団(JAL財団)が受け継ぎ、運営を行っている。

今年のプログラムのテーマは「SDGs~持続可能な未来へ~」であり、SDGsや環境問題に関連する多くの有意義なカリキュラムが組まれている。プログラムの主催者はJAL財団であり、協賛社は日本航空株式会社であり、協力者は公益社団法人日本環境教育フォーラムであり、後援者は外務省、環境省、国土交通省、文部科学省である。

本プログラムには35名が参加し、そのうち24名は海外学生で、残りの11名は日本の学生である。参加者に事前に送られるしおりの送付から、対面研修スケジュールまで、非常にスムーズに進行した。本プログラムは、2024年6月27日から7月3日までの1週間にわたるオンライン講義と、2024年7月4日から7月18日までの2週間の対面研修である。この3週間の間に、さまざまな新しい経験をし、貴重な知識を得ることができた。

1週間にわたりZoomでオンライン講義が行われた。今でも、初めて参加した時の緊張感を覚えている。理由の一つは、自分がSDGsに関する知識が不足しており、プログラムでの講義を理解できるかどうか心配していたからである。もう一つは、同年代の優秀な海外スカラー生と一緒に参加することにも非常に緊張していたからである。

こうしたスカラー生の気持ちをお互いが理解していたので、スカラー生の全員が5つのホームグループに分けられたときには、お互いに親しみ、友達になることができるようになった。また、講義中、ホームグループとランダムグループに分けられ、講義の内容についてもサポートし合った。

初日のオンライン講義では、SDGsや環境問題に関する話題が提供され、プログラムに参加する際の注意点や活動内容について説明された。また、当日の参加した気持ちを表現するために、各自が一筆入魂で一文字の漢字を書いた。それぞれが異なる感情や考え、目標を持っていたが、全体としては、プログラムの講義に対する新しい知識を得ること、他人と共有することに対するワクワク感を持っていた。

オンライン講義1日目の一筆入魂

その後の講義では、さまざまな分野の専門家から講義を受けた。東京大学未来ビジョン研究センター教授の江守正多先生による気候変動の現状と問題についての講義や、公益財団法人日本自然保護協会事務局長の道家哲平さんによる生物多様性の現状と問題についての講義にはとても感謝している。

また、SDGsを生活の中で実践する方法については株式会社Arts and Peace(旧称:バースセンス研究所)代表取締役の大葉ナナコさんからご教示を得た。SDGsや環境に関する講義は、温室効果ガス、化石燃料、脱炭素、低炭素社会、ESG、IPCC、1.5度目標、パリ協定、などの専門用語が含まれており、一定の難易度があった。しかし、各講義の前に資料が配られたため、基本的な内容を把握することができた。

私は、大学に入学してから初めてSDGsという用語を聞いた。大学入学前には、SDGsの定義さえも知らなかった。そのため、こうした講義を受けることは貴重な機会だと感じている。また、さまざまな国々からのスカラー生の話を聴くことができて嬉しかった。

例えば、日本ではパスタから作られたストローや、中国ではAlipayのアプリで木を植えることの長期的な活動、衣類の寄付やリサイクルなどの取り組みがあるとの話が共有された。ベトナムでも、食べられる米から作られたストローや、ビニール袋の代わりにバナナの葉の利用という環境に優しい製品の開発に取り組んでいる。しかし、これらの取り組みは工夫だけではなく、コストもかかるため、応用範囲がまだ広がらず、効果が限定的である。

オンライン講義の最終日には、昨年のスカラー生が参加し、JALスカラシッププログラムに参加した際の経験や、アクションプランについて積極的に共有した。また、作ったアクションプランが現在も実施され続けていることを聞き、このプログラムが本当に意義深いものであると感じた。また、JALが環境に対して行っている取り組みについても紹介された。

オンライン講義が終わると、対面研修をきわめて楽しみにしていた。最初の対面研修日に、参加する海外スカラー生同士の距離を縮めるため、私たちは国立オリンピック記念青少年総合センターで1泊するように手配された。

プログラムの主催者は、スカラー生同士が互いに理解を深めるために、チームビルディング活動を企画した。正直、5日間オンライン講義を共に受けたものの、互いの初めての対面となるので、やはり恥ずかしい気持ちになった。しかし、スカラー生全員が交流と学びに喜んでおり、雰囲気は直ちに楽しくなった。チームビルディングゲームも面白かった。

一番印象に残っているのは、紙で建物を建設する活動である。7枚の紙を渡され、それを使って最大の圧力に耐えられる建物を作るという課題に挑戦した。正直、チームワークの活動は自分が思っていた以上に難しく、最初の試みでプレッシャーに耐える挑戦には失敗した。しかし、私たちのホームグループは諦めることなく、より良い解決策を考え続けた。難しいチャレンジだったが、面白かった。

対面研修の2日目、福岡での研修が始まった。全員がこの学びの旅にきわめて興奮していた。福岡空港に到着した後、最初に訪れた場所は宗像大社である。日本の神社について言及する際、「神宮」、「大社」、「神社」という呼び名を耳にすることがあるが、これらの呼び名の違いについて、プログラムの担当者から、分かりやすく説明された。

神社本庁のウェブサイトで掲載された「神宮・神社の名称」によれば、「神宮」という名称が付けられている神社は、天皇や皇室と密接な関係を持つ特別な神社であり、格式が最も高い。これに対して、「宮」は「神宮」ほどの格式はないものの、高位の人々や皇族が祀られている神社を指す。「大社」は、全国にある同じ名前の神社を統括する役割を担っており、長い歴史を持つ神社に付けられる名前である。例えば、京都の伏見稲荷大社は、数多くの稲荷神社を統括している代表的な例である。一方、「神社」は最も一般的な社号であり、格式を示すだけでなく、神を祀る施設全般を指す総称でもある。そのため、「神社」には「神宮」「大社」も含まれることになる。ちなみに、もともと「神宮」という名前は伊勢神宮を指していたと言われている。現在でも伊勢神宮の正式な名称は「神宮」であり、日本神話の最高神である天照大御神を祀る伊勢神宮は、神社界において特別な地位を持っている。

宗像大社において、初めて正式参拝を体験することができた。これまで多くの神社を訪れて、神様に感謝の気持ちを表すために、お賽銭を入れ、お願いをした経験はあったものの、今回はお賽銭を入れる作法を学ぶことができた。お賽銭の金額は語呂合わせで決めることが多く、例えば15円は「十分なご縁」という意味が込められている。それで、15円でお賽銭を入れた。

また、神官者が宗像大社の歴史についていろいろな説明をした。御祭神は、天照大神の三女神で、沖津宮(沖ノ島)、中津宮(大島)、辺津宮(本土)にそれぞれ祀られ、この三宮を総称して、宗像大社という。沖ノ島では、航海の安全を祈り、貴重なものを神に捧げたという歴史があり、8万点もの国玉が出土しているため、一般の人々は沖ノ島には立ち入り禁止になっている。沖ノ島神宝を中心に、宗像大社に伝承されてきた重要文化財などが収蔵展示されている。その展示された国玉のうち、気になったものは金製指輪だった。5〜6世紀に制作された逸品の輝きは本当に素晴らしいと思っている。そして、お守りを購入し、おみくじも引いた。ほとんどのスカラー生が大吉を引いたので、本当に楽しかった。

金製指輪 沖ノ島〔国宝〕
宗像大社
道の駅むなかた

3日目には、福岡教育大学のアカデミックホールで学生たちと交流を行った。九州大学大学院准教授の清野聡子先生による基調講演「海洋保全と私たちの暮らし~宗像の海再生に向けて」を受けた。その後、2030年にはどのような未来が待っているかを想像して、グループの中で話し合った。未来の日本、環境、教育、自分について多くの前向きな意見が出された一方で、人間活動により自然環境が破壊されるという懸念もあった。個人的な意見を言えば、現在の人間の努力を考慮すると、2030年までには環境問題がそれほど深刻にならず、少なくとも管理可能な範囲内に収まると考えている。

一方、日本に関しては、2030年までに高齢化と出生率の低下により、外国人の数が大幅に増加する可能性が高いと思っている。私自身も、2030年には全力を尽くし、若者として、また国のために努力し続けることを望んでいる。

懇親会(BBQ)
グローバルアリーナ(宿泊所)

4日目では、ビーチクリーン活動が最も印象に残っている活動だった。朝、さつき松原海岸に到着し、ごみを回収した。海岸は本当に美しく、ごみがほとんどなさそうに見えた。水は非常に透明で、砂浜もきれいであるように見えた。ビーチには粗大ごみがほとんどなかったが、回収中に、多くのマイクロプラスチックが散乱していることに気づいた。マイクロプラスチックごみが海岸のあちこちに広がっており、回収にはかなりの時間がかかった。プラスチックごみの回収は難しいが、マイクロプラスチックごみの回収はさらに難しいと感じている。

さつき松原海岸

ビーチクリーン活動の後、「中津宮」を参拝した。その後、沖ノ島についての説明を受け、昼食は「つわせ」で新鮮な刺身を食べた。この刺身は直接海で捕れたものであったが、地球温暖化により、この海域の水温が上昇し、魚が北海道に移動する可能性があるため、数年後にはここでこの美味しい刺身を楽しむことができなくなるかもしれないということを聞いて、残念に思った。

当日の午後には、引き続きビーチクリーン活動を行った。今回は、大島では多くの種類のごみが見つかり、ガラスの破片からプラスチックボトル、ガスボンベまで、多量のごみが散乱していた。わずか20分でごみ袋はいっぱいになった。また、ごみ回収中、日本海に流れ着いたごみをいくつか選んで、宗像市立大島学園で行う「ゴミストーリー紙芝居制作」の活動も準備した。

昼食「つわせ」
新鮮なお刺身

それに加え、少子化の影響で、地元の生徒数が減少しており、現在、宗像市大島の中学校にはわずか18人、小学校には23人の生徒しかいない。交流活動が終了した後、私たちは教師や学生達と一緒に記念写真とビデオを撮った。まるで卒業写真のように感じた。その写真を見るたびに撮影時と同じように嬉しさと感動を覚える。

宗像市立大島学園

また、宗像市では、注目すべきいくつかのプロジェクトが行われており、その中でも「離島ごみ拾いプロジェクト(RITORUN PV)」に興味を持った。このプロジェクトでは、美しい自然と青い海を楽しみながら、地域の環境を保つためのごみ回収活動に貢献することができる。運動不足の人々にとっても、良いアイデアではなかろうか。

5日目には、タカミヤ環境ミュージアムを訪問し、環境に関する講義を受け、北九州市の公害克服の歴史を学ぶことができた。1960年代の北九州の様子は信じがたいものであった。1960年代に、他の地域では工業煙による公害が海洋生物を死なせ、多くの人々が病気にかかっているという話題になって、テレビのニュースで放送された。

一方、北九州の公害状況についてはテレビのニュースなどで取り上げられなかった。公害状況がそれほどひどくなかったのではなく、逆に実際には北九州は工業公害がひどすぎ、工場排水や生活排水によって、洞海湾は魚が住めない「死の海」となった。しかし、北九州市民の努力によって、地域が美しい場所に再生されたことには非常に感動した。

北九州エコプレミアムより

当日、シャボン玉石けん工場を見学した。化学実験を通じて、石けんと合成洗剤の違いを実感することができた。確かに、いずれもものを洗い、きれいにする目的は同じであるものの、原材料、製法、成分が全く違う。

シャボン玉の無添加石けんの特徴は、天然の保湿成分を含んでいるため肌に優しいことである。自分自身の体験として、合成洗剤に対して肌が影響を受けることがあり、かゆくなったり、乾燥して剥けたり、さらには出血することもある。しかし、シャボン玉石けんを試してみたところ、敏感な手肌に対しても刺激を与えないので、大好きだ。また、この製品の良い点は環境にも優しいことである。石けんは排水として海や川に流れ出ると、最終的に微生物や魚のえさとなる。そのため、魚がプラスチックごみを餌と間違えて食べてしまうという問題について心配しなくてもよい。合成洗剤に比べ、白さを保持する能力などにおいて石けんの洗浄効果は高くないはずだが、石けんがもたらす長期的な効果を考慮すれば、実に素晴らしいアイデアであると言えるだろう。また、工場内の見学ツアーを通じ、実際に製造された石けんを見られた。この経験は非常に興味深いものだった。これは福岡での最後の見学ツアーである。

展性段階にある固形石けん
記念写真

本プログラムには外国からの学生だけでなく、東京の学生も参加していた。そして、対面研修の6日目に福岡から東京に戻った後、東京スカラー生と再会し、一緒にJALスカイミュージアムを見学に行った。JALのハンガーを見学する機会を得て、建物の規模が予想を超えたその巨大さに驚いた。これは、パイロットや客室乗務員ではなく、航空機の整備に携わる方の裏方作業を直接目にする珍しい機会だった。また、飛行機が離陸する様子を見たときには、空を自由に飛び回るような感動を覚えた。

その日の終わりには、JAL財団、日本環境教育フォーラム(JEEF)、東京スカラー生、そして全ての海外スカラー生が参加する懇親会が行われた。懇親会中、7月生まれのスカラー生を祝うために、サプライズのバースデーケーキを準備していただき、雰囲気がより暖かくなった。

新型フラッグシップ機エアバスA350-900型機
JALのハンガーでの記念写真

7日目、SDGsについての交流と学びのための自由時間が丸一日あった。ホームグループ活動に分けられ、グループによってそれぞれの体験をした。あるグループは浅草寺に行き、別のグループは東京駅を訪れた。私のホームグループは、品川水族館に行くことに決めた。

東京スカラー生のあいさんとまさしさんのおかげで、興味深い場所に行けることになった。また、水族館を訪れることで、さまざまな形、サイズ、色の水生生物が数多く見られ、生物多様性の美しさを実感する機会となった。

水族館を見に行った後、他のホームグループとともに、ジブリ美術館を視察した。ジブリ美術館は「迷子になろうよ、いっしょに」というスローガンの下、東京訪問の際の見どころの場所だと言われている。実際に、館内に足を踏み入れると、まるで不思議な世界に迷い込んだような感覚を味わった。迷子になったように、どのように美術館を見て回るかを考える必要がなく、ただ歩き回って、だんだんと面白いものやきれいなものを色々見つけるようになる。

しながわ水族館
ジブリ美術館(入口)
ジブリ美術館内

8日目には、神奈川県にある株式会社日本フードエコロジーセンターでの見学ツアーに行った。食品ロスの問題は、日本だけでなく世界中で深刻な状況になっており、ベトナムを含む多くの国々でも同様である。私自身も以前、回転寿司屋でアルバイトをしていた際に、この問題を実感できた。

例えば、営業終了時間になると、回転寿司のコンベア上に残った寿司や、準備されたご飯の全てが廃棄物として処分される。また、コンビニでは、営業終了時に残ったお弁当が全て捨てられる。これを具体的な数字で見れば、日本で令和3年度の食品ロス発生量が約523万トンであり、非常に警戒すべき数字である。食品廃棄物問題を解決するために、日本フードエコロジーセンターは、余った食品の処理を行い、それを安全な豚の餌にする努力をしている。育てている豚はスーパーで販売される新鮮な豚肉製品になる。

実際、日本は年間の飼料の75%を輸入しており、畜産経営コストのうち、豚に関する飼料費は63%を占める。一方で、飼料の輸入価格の上昇は、国内の農業者にとって深刻な問題である。従って、日本フードエコロジーセンターの事業活動は、日本における安全な飼料の不足問題の解決にも寄与する。

同センター代表取締役社長高橋巧一さんの説明によれば、この余った食品から作られる餌は人間が食べることも可能であるが(当然ながら美味しくはない)、その消費期限は1週間である。しかし、1か月以内であれば豚が食べても健康に問題はない。高橋さんと共に工場を見学し、食品廃棄物の重さを計り、分別するフェーズから製品化、冷蔵庫での保管までの全過程を直接見学できた。また、工場の従業員は障がい者であり、地域の障がい者に就労の場を提供していることを聞き、心から尊敬している。今回の見学は非常に意義深いものになった。

食べ物の廃棄物のリサイクルについて言及する場合、他の国々、例えばベトナム、ラオス、カンボジアなどでは、同様の処理施設は現在ない。

ベトナムでは、田舎の地域であれば、ほとんどの家で犬、猫、豚、鶏などを飼っているため、食べ物の残りは家畜の餌になる。大都市、例えばハノイやホーチミン市では、残念ながら食べ物がすぐに廃棄される。従って、ベトナムや世界中の国々でも同様の取り組みが進められ、食品ロスの問題の解決に貢献することを期待している。

また、日本には現在そのような施設が存在するが、限られた規模で特定の地域でしか運用されておらず、特に東京や大阪などの大都市にはまだ導入されていない。そのため、日本がこの取り組みにさらに全力を尽くすことを望んでいる。

分別作業
原料の投入口

同日の午後、さがみこファームを訪問した。このファームは、農業とエネルギーという2つの問題を同時に解決するためのソリューションを提供するものである。

日本は比較的広い農業用地を持ち、その面積は約440万ヘクタールである。植物は光飽和点に達すると、光合成を続けることができなくなるため、農産物が引き続き成長するためには陰を設計する必要がある。この問題を解決し、太陽からの無限のエネルギーを活かすために、さがみこファームは遮光用の屋根に太陽光パネルを取り付ける設計を行い、農業活動と発電を同時に行っている。このモデルは現時点では経済的に高い効果をもたらすとは言えない。なぜなら、適用範囲も狭いし、太陽光パネルのコストも高いためである。しかし、長期的に見れば、しかも現在のSDGsの時代背景を考慮すると、これはさらに広げるべき取り組みの一つである。

質疑応答のパートでは、太陽光パネルが廃棄物になる際の処理についての懸念もあった。なぜなら、太陽光パネルの寿命は約20〜30年と限られているからである。しかし、太陽光パネルをリサイクルするためには、パネルの3つの主要成分であるシリコン、フレーム、ガラス、そして太陽電池を分ける必要がある。フレームはほぼ100%再生可能であり、ガラスは研究によれば95%までリサイクル可能である。従って、太陽光パネルの部品のリサイクルと再利用については安心できるのではないだろうか。この技術が日本だけでなく、特に農業を中心にしている世界の国々でも広く適用されることを期待している。こうすることで、農業を行いながらエネルギー問題を最適に解決することができる。

さらに、さがみこファームで栽培されているブルーベリーは非常に美味しかった。天気が雨であったにもかかわらず、私たちはファームの見学ツアーを一周し、ファーム内でさまざまな種類のブルーベリーを楽しむことができた。

9日目には、中央防波堤埋め立て処分場・廃棄物処理施設を見学した。この機会は、日常生活では接することができない貴重な機会であり、知識を広げるとともに感謝の気持ちを抱くことができた。日々の廃棄物がどのように分類され、処理され、埋め立てられるかについて詳細に説明された。また、サンドイッチ構造の埋立地についても印象深かった。1,230万トンのごみと建設発生土を交互に埋めるサンドイッチ構造で造成した埋立地はいいアイデアだと感じた。

令和4年2月に改定された「廃棄物等の埋め立て処分計画」によれば、埋め立て処分場の残余容量および本計画の埋め立て量から算出すると、今後50年以上の埋立てが可能と推計されている。私は、毎日排出されるごみが処理されずに直接埋め立てられると、長年にわたって分解されず、環境に大きな影響を与えることを認識するようになった。この見学では、知識を高めると同時に自己の責任を認識させられた。やはり、重要なのは、毎日排出する廃棄物の量を減らすことである。

中央防波堤埋め立て処分場
廃棄物処理施設

午後には、海の森公園内での森林育樹活動を視察した。このような活動には、ベトナムでいくどか参加したことがある。森林は私たちの生活において重要な部分であり、森林内の樹木がよりよく成長するために必要なことは人間の役割でもある。ボランティアの方々に、樹木の剪定方法や不要な枝の除去、大きな木に寄生している植物の取り除き方などを教わった。天気は本当に暑かったが、皆が素晴らしい体験をすることができ、喜んでいた。この活動を通じ、人間が自然に依存するだけでなく、自然も人間の支援と協力を必要としていることを実感することができた。言い換えれば、人間と自然はWin-Winの関係で共に発展しなければならない。

森林育樹活動
皆一緒に寄生植物を取り除く

10日目には、パーム油に関するワークショップが行われた。具体的には、ストーリーに基づいて関連する立場になり、パーム油の開発について意見を交換し、賛成や反対の意見を述べた。やはり、自分の意見を守り、他人を説得することは難しいと感じる。

また、パーム油の栽培に関連して、パーム油は生活のあらゆる面に現れる。それは多くの人々の生計の元でもあるため、パーム油を単純にはなくせない。しかし、パーム油の使用はなるべく削減しなければならない。それはなぜか。

長期的に見れば、パーム油のために森林を伐採することは、生物多様性に大きな影響を与え、さまざまな生物の生息地を失わせ、それに従って他の問題も引き起こす。当日のワークショップでとても勉強になった。これはプログラムの最後の講義であった。終わりには、皆で集まり、プログラムに対する感謝の気持ちや感想を共有した。

11日目と12日目には、ホームグループに分かれてアクションプランを作成することになった。今年のテーマが「SDGs」〜持続可能な未来へ〜であるため、各グループの課題は、SDGsの目標に向けた計画を6か月以内に実行できるものを考えることである。

最初はアクションプランを考えるのに多くの困難を感じた。なぜなら、SDGsで学んだ知識を実際の活動にどう活用するかは難しいからである。これは一部の人々の問題ではなく、全員の努力が必要である。

最終的に、私たちのグループはファストファッションのプランにした。この用語は一部の人にはまだ新しいかもしれず、知っている人でもファストファッションの欠点を完全に理解している訳ではない。このため、大学生として、ベトナム、日本、中国、シンガポール、台湾、韓国の大学生を対象にインタビューを行うことにした。インタビューの内容は、ファストファッションに対する理解度を調査し、ファストファッションが環境に与える負担についての知識を提供するものである。これにより、認識を高め、その後の行動を変えることを目指す。

最終日(7月17日)には、プログラムの総括が行われた。各グループはアクションプランの発表をし、プログラム中にオンラインで講義に参加した先生方からフィードバックを受けることになった。他のグループが提案したアクションプランが極めて気に入っており、その中でも特に印象に残ったのは、ゲームを通じてごみの分別に対する意識を高めるアクションプランである。若者にゲームを通じてアプローチすることは悪くないアイデアだと思われる。ゲームのコンテンツを開発し、ゲームの魅力が若者を引き付けることに集中すれば、ごみ分別に関するメッセージは上手く伝えられるだろう。

さらに、2030年までに達成したい目標を設定し、それを達成するために自分が何をする必要があるかを書き出すという活動も行った。私はそれぞれの理想を持つスカラー生を尊重し、いつも応援している。

一方で、自分が感情を表現するために選んだ漢字や、プログラム終了後の姿について発表する際に、「望(のぞむ)」という字を選んだ。プログラムで学んだ貴重な知識を活用できることを願っている。そして、ここで知り合った友達と再会できることを望んでいる。再会した際には、皆さんが今日書いた目標を達成することを期待している。そのため、自分自身や全員、そして未来に対して期待の気持ちを抱いている。

最終的にプログラムは終了した。たくさんの笑いがあったが、多くの涙もあった。皆が貴重な体験をし、素晴らしい人々に出会い、多くの有益な知識と美しい思い出を得たからである。私は、自分がインターン研修をしているJAL財団のメンバーであるきみさん、JEEFのほのかさん、ちょうだいさん、あっちゃんさん、そしてリンダさんに心から感謝している。皆さんは、意味のある多くの内容を含む素晴らしいプログラムを設計するだけでなく、私たちを親のように見守り、気配りをしてくれた。食事から病気の予防のための薬まで、私たちは丁寧にケアしてもらった。2週間のプログラムに参加して、非常に健康的な生活を送ることができた。毎日早起きし、3食をきちんと食べ、学びと遊びに参加することができた。正直に言うと、毎日どんな料理を食べるのか、どこに行くのか、何を学ぶのかを楽しみにしていた。そして、毎日が終わるたびに満足感を感じていた。短い2週間の間に、他の国の友達と美しい友情を築くことができたことも予想外だった。このため、プログラムに感謝し、プログラムを企画してくれた全ての人々に感謝している。

修了式
一筆入魂

ベトナムでは、SDGsについて触れる機会があまりない。大学に入るまで、この用語を聞いたことがなかった。しかし、それは知識に留まっており、ベトナムでは実際にSDGsのための具体的な行動がまだ不足している。このため、プログラムは多くの知識の勉強になった。学んだ知識を最大限に活用し、実践に移すよう努力する。特にベトナムの若者たちが、現在の環境問題についてより多くの理解を深め、それに基づいた具体的な行動を取ることを心から願っている。

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