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活動紹介:地球人育成プログラム 外国人学生に対する研修プログラム
機内食工場見学レポートハノイ貿易大学 グエン・ティ・タン・ホン
日本は食品の衛生と安全性の検査と保証の先進国として知られている。日本市場に輸出されるベトナム製品に対する厳しい要求を見ていると、日本の厳しい食品安全基準を理解することができる。
今回、JALロイヤルケータリング株式会社の機内食工場を見学したことで、日本の法律に従って食品の衛生・安全基準を確保した加工工程の実際のプロセスをよりよく理解することができた。
今回の見学では、担当者の方々が温かく迎えてくださり、工場の仕組みについて熱心に説明してくださった。
まず、食材加工エリアに入る前に、頭から足首までを覆うフード付きのジャンプスーツ、帽子、マスク、靴カバーの衛生服一式を渡され、手洗い後に手袋を渡された。基本的に、目以外は全身を覆わなければならず、食品加工に携わる者は全員青い手袋を着用しなければならない。
また、手にけがをしている職員は、保護のためにピンクの手袋を内側にもう一組着用する必要がある。その後、体に付着した細かいほこり、髪の毛を落とすためのエアシャワー室に入った。エアシャワーは、従業員が食品加工エリアに入る際の衛生を確保し、汚染の拡散を防ぐための重要な装置である。この小さな部屋では、20秒間空気が多方向から噴射され、衣服に付着したほこりや髪の毛を吹き飛ばした。
20秒経ったところでエアシャワーを出て、残ったほこりを落とすために40秒間ほこり取りグッズ(ローラー式ほこり取り、いわゆるコロコロ)を使い、最後に35秒間石鹸で手を洗った。服や全身を洗浄する工程は全て時計で計測されることで、加工工場に入る前に完全に清潔な状態にすることができた。
エアシャワーは非常に重要な役割を担っており、付着したほこりや髪の毛を落とすことで、外部から工場内エリアへの異物の持ち込みを防ぐために、全従業員には衛生要件を遵守することが求められている。
その後、機内食加工エリアに案内していただいた。機内食加工の工程は、食材調達、食材の仕込み、保存、調理、盛り付け、搬入カートへの収納、航空機への搭載、航空機から取り下ろした食器類カートなどの、洗浄といった基本的な工程を経る。
購買部は、機内における食品サプライチェーンの重要な最初のステップであり、次の加工・提供段階に入る前に、全ての原材料が適切に取り扱われるようにすることに貢献する。ここでは、食材のチェックが終わると、冷蔵庫や加工室といった次の加工や保管場所に移される。
工場の冷蔵庫は、加工の工程に合わせて配置されている。最初に食材は個々のメニューの分量に合わせて小さくカットされ、三つの冷蔵庫に順番に移され保管されている。また、肉、魚、野菜などといった食材は、種類ごとに異なる冷蔵庫に収納される。
食材の準備エリアでは、洗浄された後、食品の種類ごとに決められたサイズにカットされる。それぞれの食品の長さを測るための定規もある。また、野菜、魚、肉を切るための道具も別に用意する必要がある。
次に、調理エリアに案内していただいた。ここは和食調理場と洋食調理場に分かれている。両エリアの料理から出る香りが混ざり合い、本当においしそうな香りが漂っていた。
食事はレシピによって、煮る、揚げる、蒸す、焼くなど、多彩なメニューが用意される。調理工程は、食品が安全性と品質基準を満たすよう、厳重な管理の下で行われなければならない。
調理済み食品は、各スタッフの横に置かれたタブレットに表示された写真付き指示書に従って料理皿に盛り付ける。この工程で気づいたのは、スタッフは盛り付けの前後で、手持ちの温度計で食事の温度を測定しなければならないということである。盛り付けの前に温度を測ることで、料理が安全に食べられる温度かどうかを判断し、提供する際に品質を保つことができる。また、調理済み食品は、健康上のリスクがないことを確認するのにも役立つ。盛り付けが完了した後も、スタッフは料理の温度を測定し、安全な温度が保たれていることを確認する。このような盛り付け工程でのきめ細かな配慮は印象に残った。
料理の盛り付けが終わると、料理と付属のカトラリーなどは搬入カートに収納されて、搭載セッションエリアに集められ、食事の質を確認した後、ケータリングトラックに積み込まれる。この準備が終わると、各フライトの出発時刻の2時間前に各機に向けて出発する。
工場は多くのフライトの機内食を担当するため、各フライトの機内食にはそれぞれ担当者がいる。また、食器を洗う場所では、食器にひびが入っていないか、割れていないか、グラスの輝きはどうかなど、きちんと洗えているかどうかをチェックするスタッフもいた。
JALはSDGsへの貢献に力を入れている。それで、機内食工場には、残飯を農業用の肥料にリサイクルする小型の機械も設置されている。この機械は1日に最大100キロの生ごみを処理でき、1回につき30キロの生ごみを機械に入れて肥料化することができる。1週間に1回程度、肥料にリサイクルされた生ごみが農家に送られる。生ごみ問題の改善に貢献できるこの工場の行為は称賛に値する。
航空機から取り下ろされ回収された食器は食器洗いエリアに移される。また、食器やごみ、残飯などを仕分けるための2フロアからなる巨大な回転システムに驚いた。食器はあらかじめ洗浄された後、工業用食器洗浄機に入れられ、短時間で効率的に洗浄される。
最後に、ソフトドリンクやワイン、ビールなど機内で提供する飲み物を準備するエリアを訪れた。賞味期限をチェックして記録する必要があるため、この作業はマニュアルで行われる。期限切れのソフトドリンクは廃棄され、ワインはチェックされ、他のフライトに備えるために補充される。また、機内食のメニューは3カ月ごとに変更されるので、工場内には次の四半期の新メニューをプレゼンテーションする部屋もある。
このように、工場内で食品を加工するエリアを見学させていただいた。機内食工場は本当にプロフェッショナルで、きめ細かく、素晴らしく機械化された加工ラインである。また、日本人や外国人の従業員もたくさん働いている。しかし、工場内はまだ人手不足であるという状況も共有していただいた。やはり日本では働ける人の数が減っているという状況をより深く感じることができた。
機内食工場を見学する機会をいただけたことは、私にとってとても幸せなことである。今回の見学で、特にJAL、そして日本全体の飲食の安全に対する取り組みについて、より深く理解することができた。見学を通して、常にお客さまの安全を第一に考え、お客さまに高品質でおいしい機内食を提供するJALの方針について、より深く理解することができた。また、衣類のほこりを落とす段階から食器の洗浄の段階まで、近代化された機械システムにも感心した。色々勉強になって、本当に有意義な見学であった。