- HOME
- 活動紹介:地球人育成プログラム
- 外国人学生に対する研修プログラム
- JALスカイ研修レポート
活動紹介:地球人育成プログラム 外国人学生に対する研修プログラム
JALスカイ研修レポートハノイ貿易大学 グエン・ティ・タン・ホン
日本航空は国内顧客だけでなく、国際航空市場でもその地位を確立しつつある。お客さまを維持し、潜在顧客を惹きつける秘訣のひとつは、おそらく旅客サービス業務およびステーションオペレーション業務であろう。それはJALグループの一員であるJALスカイが展開する主なサービスである。お忙しいにもかかわらず、総務部の担当の方からJALスカイの業務について紹介していただき、現場にも案内していただいたことは本当にありがたかった。
まず、JALスカイが所属するJALグループについての紹介を伺った。JALグループは、航空券の販売から不動産、物流、人財育成・教育まで、さまざまなサービスを展開する大企業である。その中で、JALスカイは、JALグループを代表する航空サービスの提供・運営会社だと言われている。JALスカイは1982年に設立され、現在の代表取締役社長は斉藤久美子さんである。日本における人気の企業のトップが女性であることは、社会における女性の重要な役割をさらに確認するものだと思われる。
JALスカイは女性社員の比率が高く、女性にとって働きやすい環境である。JALスカイは、東京国際空港(羽田)・成田国際空港における、JALグループ便を始め、JALが受託する外国航空会社便の旅客サービス業務およびステーションオペレーション業務を運営している。現在、JALスカイの総従業員数は約3,000名で、そのうち羽田勤務が約1,800名、成田勤務が約900名、残りはJALグループ内の他の会社や海外勤務として派遣される人もいる。また、JALスカイは、株式会社JALスカイ大阪、株式会社JALスカイ九州、JALスカイエアポート沖縄株式会社、株式会社JALスカイ札幌の仲間とともに、互いに助け合いながら成長している。
次に、国内線と国際線のターミナルにあるJALスカイのオフィスに案内していただいた。印象に残った業務はスポットコントロールという業務であった。スポットコントロールというのは、飛行機の出発・到着時刻を確認し、適切な駐機場の調整業務のことである。毎日何百という飛行機の便が発着するため、いかに飛行機同士が被らないように駐機位置を調整するかが本当に難しい。そして、この仕事は迅速さと細心の注意が求められるものである。
また、パイロットの無線を確認し、到着時間を計算する業務や、これから離陸する便の情報を管理・確認する業務などといった飛行援助業務を担当する飛行監視のスタッフもいる。
デスク業務は、出発、離陸、翌日のフライトのプリパレーションに関する全ての情報を管理する業務に分かれる。1日に数百便が運航されるため、チェックインシステム、電話、無線機などで多くの便の情報を管理する必要があり、1便1便に常に気を配り、正確に対応することが求められる。
空港のチェックイン係やゲート係は、デスク係からの指示を受けてチェックインや搭乗業務を行っている。通常、JALスカイのオフィスのスタッフはお客さまと接しないので制服を着ていない。しかし、デスク業務の場合、カウンター業務やトラフィック業務の知識や経験を持った人たちばかりなので、イレギュラーなどの際は直接接客業務を行うことも多い。空港係員としてお客さまをサポートできる状態を維持するために、デスクスタッフがJALの制服を着用しているのはそのためである。
飛行機を安全かつ定刻に離陸させるため、デスクスタッフは大きな時間的プレッシャーの中で働かなければならないことを理解することができた。あるフライトでイレギュラーが発生すれば、他のフライトの担当時間にも影響を与えるはずである。そのため、デスクスタッフには迅速かつタイムリーな判断が求められる。また、安全な離着陸の裏には、さまざまな専門業務を持つ多くのスタッフの協力があるのだと、事務所を訪問して実感することができた。
次に、担当の方の案内で国内線カウンター業務の見学と説明をいただいた。チェックインカウンター、自動チェックイン機やセルフバゲージドロップ、スペシャルアシスタンスカウンターなどを詳しく説明していただいた。
飛行機が安全に時間通りに離陸できるように、トラフィックスタッフは離陸前に乗客の数を確認する必要がある。しかし、出発時間になっても、お客さまがまだ搭乗口に現れていない場合、トラフィックスタッフは、お客さまのチェックイン情報に基づいて、関係部署と連絡を取り、お客さまを捜索しなければならない。また、飛行機が着陸した際には、乗り継ぎ便のお客さまが迷わず、次の便に間に合うようにサポートする役割も担っている。
空港は現在、自動チェックイン機と自動手荷物預け機を設置し、チェックイン手続きをより簡単であまり時間のかからないものにしている。自動チェックイン機と並んで、セルフバゲージドロップエリアが設置され、利用者は手荷物を自分で預けることができる。
自動チェックイン機とはいえ、お客さまを誘導するサポートスタッフがいる。個人的には、初めて利用したときは操作に戸惑った。しかし、近くにいたスタッフに助けてもらい、スムーズにチェックインと手荷物預け手続きを済ませることができた。このようにお客さまをサポートするロビーコンシェルジュとしてのスタッフの重要性を感じることができた。
全てのお客さまに最高のサービスを提供するため、スペシャルアシスタンスカウンターと呼ばれる特別なサポート・エリアを設けている。ここでは、チェックイン手続きの他、お子さま連れのお客さまや、お手伝いが必要なお身体の不自由な方の要望にも対応している。障がい者用に用意された車いすは、セキュリティゲートで金属探知にかからないよう木製となっており、全てのお客さまにサービスを提供するJALのきめ細かな配慮が感じられる。
その後、国内線の搭乗ゲートを見学することになった。ここでは係員が全ての情報を確認し、機内で待機している客室乗務員に報告し、全てのお客さまが搭乗を完了したことを確認する必要がある。今回は搭乗客としてではなく見学者として、チェックインからドアが閉まり飛行機が動き出すまでを見学することができ、思い出深い体験となった。
その上、ファーストクラスラウンジを訪れる機会もいただいた。JAL便を頻繁に利用する上顧客には、チェックインからラウンジの利用まで優先権が与えられる。
チェックイン・ラウンジでは、ステータスや搭乗するクラスの種類によって分類され、列に並ぶことなく、専用のチェックイン・保安検査場を利用することができる。ファーストクラスラウンジでは、乗客はくつろぎ、食事や飲み物(ワインのようなお酒まで)を楽しむことができる。スケジュールに追われているお客さまにとっては、集中できる理想的な静かな空間だと思う。ラウンジに足を踏み入れた瞬間から、とても心地よい香りがした。少しだけファーストクラスラウンジの雰囲気を感じたが、本当に素晴らしい場所だと感じることができた。
ターミナル3では、ファーストクラス専用のチェックインエリアも案内していただいた。ファーストクラスのお客さまは、座ってスタッフがチェックインするのを待つだけで良い。手荷物のチェックインやセキュリティチェックも別々に行われる。さすがにファーストクラスだけあって、チェックインも通常とは違うことを感じることができた。
外資系航空会社は国内航空会社に委託してチェックインサービスを提供することが多いので、第3ターミナルを見学していると、アメリカン航空のチェックインエリアや手荷物預け入れエリアで、JALの制服を着用した地上係員がお客さまを手伝っているのを見かけた。
また、チェックインカウンターには、新型コロナウイルスのパンデミック以降、顔認証システムが設置されている。顔認証に登録することで、搭乗券やパスポートを使わずに、手荷物預け入れやセキュリティチェック、搭乗ゲート通過などを顔認証だけで行うことができる。利用者にとっては時間の節約になり、スタッフの負担も軽減され、大変便利だと思われる。
空港では、どの部署の社員によらず、JALの社員証を身に着けているのを見さえすれば、お客さまは社員に近づいてきて色々お尋ねになる。そのため、JALスカイの空港業務をご案内いただいている途中にも、担当の方はお客さまからさまざまな質問を受けた。いろいろな場面で、お客さまに対応できる社員ばかりなのは、とても素晴らしいことだと感じた。
国際線、国内線ともにJALを利用した経験があるので、空港での基本的なルートも理解している。しかし、当日の見学のおかげで、JALスカイのデスク業務やカウンターなどの取り組みがより理解できるようになった。安全な離着陸の裏には、空港スタッフや乗務員だけでなく、多くのチームが協力していることがよくわかった。また、国内空港のファーストクラスラウンジを訪れる機会があり、JALの上質なサービスをより鮮明に感じることができたのも興味深い経験であった。このような機会を与えていただいたことに感謝している。